ジョナサン・ダウニー(エアーウェア)

Jonathan Downey ジョナサン・ダウニー(エアーウェア)

ドローン制御ソフトの開発者は、自律飛行機の長期にわたる成長を予感して起業した。 by MIT Technology Review Editors2016.08.24

2002~2006年

マサチューセッツ工科大学(MIT)で工学とコンピューター科学を学んでいたダウニーは、ドローンを製作し、他大学と競う団体を創設する。

2005~2010年

ボーイングに勤務しながら、ダウニーはペンタゴン(米国防総省)から助成金を受け、自律飛行ヘリコプターの飛行制御ソフトウェアを開発する。

2011年

スタートアップ企業「エアーウェア」を創業。ダウニーは、無人飛行機用のオートパイロットシステムは「柔軟性がなく、費用がかかる」ため、新機能の追加が難しく、嫌気が差したのが理由だ。また、5カ月間、ターボプロップ機を使用し、ラスベガス・グランドキャニオン間の旅客輸送に従事する。

エアーウェアは、企業のドローン利用を支援するため、7000万ドルを超える資金を集めた。

2012年

エアーウェアがドローンメーカーに最初の制御ソフトウェアを出荷。

2014年

ゼネラル・エレクトリックがエアーウェアに出資。このとき、ドローンには送電線などの産業設備のメンテナンス作業の安全性を高め、コストを下げる可能性があるとゼネラル・エレクトリックが提案。

2015年

エアーウェアが大企業向けのドローン利用支援製品をいくつか発売する。たとえば、元ゲーム開発者が設計したソフトウェアを使うと、導入企業は地図をクリックするだけで、簡単に広大な施設の空中写真を撮影できる。ステートファームは、エアーウェアのテクノロジーで悪天候による屋根への被害を検査している。

2016年

米国規制当局が、企業のドローン利用方法を厳しく制限していた規則を撤廃する。この結果、エアーウェアのサービスを利用する企業を増やすにあたって、障害がなくなる。

2025年

企業グループ「米国際無人機協会」の予測によれば、商用ドローンは、この年までに800億ドル相当の事業規模と10万人の雇用を生み出す。ダウニーは「ドローンを使わずに仕事をすることが想像できなくなりますよ」という。

(トム・サイモナイト)