「AI兵器は開発しません」イーロンマスクらが誓約

Big names in AI vow not to build autonomous weapons 「AI兵器は開発しません」イーロンマスクらが誓約

イーロン・マスクや、ディープマインド創業者などの人工知能(AI)分野のそうそうたる面々が、「自律的殺人兵器」を開発しないとする誓約書に署名した。今回の誓約書は、AI兵器によってもたらされる道徳的リスクへの関心を高める最新の取り組みだ。だが、その一方で、AI技術の軍事利用禁止が最終的には困難であることを傍証しているのかもしれない。 by Will Knight2018.07.20

イーロン・マスクや、ディープマインド創業者などの人工知能(AI)分野のそうそうたる面々が、「自律的殺人兵器」を開発しないとする誓約書に署名した。今回の誓約書は、AI兵器によってもたらされる道徳的リスクへの関心を高める最新の取り組みだ。だが、その一方で、AI技術の軍事利用禁止が最終的には困難であることを傍証しているのかもしれない。

誓約書に署名をしたのは、イーロン・マスク、ディープマインドのデミス・ハサビスとシェイン・レッグ、およびムスタファ・スレイマン、スカイプ創業者のジャン・タリン、 著名なAI研究者のスチュワート・ラッセル教授、 ヨシュア・ベンジオ教授、ユルゲン・シュミットフーバー教授などである。

テック企業は自社のAI技術の軍事利用について考察することを余儀なくされている。最近では、グーグルが従業員らの強い反発を受け、同社のAIを兵器の製造に使用させないことを約束するに至っている。他のテック企業も同様の抗議に直面している。

実際には、自律兵器の禁止は難しいことが判明するかもしれない。完全な自律兵器はすでにいくつか使用できる状態になっているし、ほかにも多数、部分的にある程度の自律性を持つ兵器が出来上がっている。自律兵器の基本的な技術もすでに広く出回っており、多数の企業がカネになる軍事契約を結びたいと熱望している。