「30歳以上はお断り」、中国テック企業の採用最前線

Chinese tech firms are throwing out applicants over the age of 30 「30歳以上はお断り」、中国テック企業の採用最前線

中国のテック企業では、年齢差別が横行している。他の業界では働き盛りとされる年齢の人々を、業界から排除しているのだ。 by Erin Winick2018.05.03

中国のテック企業では、年齢差別が横行している。他の業界では働き盛りとされる年齢の人々を、業界から排除しているのだ。

中国のテック業界で働く人々の4分の3は、30歳未満だ。採用側もこのことを徹底しており、中には35歳以上の求職者は採用しないよう指示されている人材採用担当者もいる。

テック業界のある人材採用担当者がブルームバーグに語ったところによると、「30代のほとんどの人は結婚して家庭内のことに追われてしまいます。そのため、テック業界の負荷の高い仕事に集中できないのです」と認識しているという。若い社員はまた、企業にとってコストが低く抑えられる利点もある。

もっとも、こうした問題は中国だけに留まらない。米IBMは3月に、社内の根強い年齢差別について内部告発を受けた。グーグルは2015年以来、年齢差別に関して係争中の訴訟を抱えている。ただし、中国との決定的な違いは、中国では年齢による差別が合法であるということだ。

ブルームバーグが指摘するように、中国を代表するテック企業のほとんどは、30歳以上の人が起業した。だが、おそらく年齢差別の方針がこの状況を変えつつある。つまり、20代の創業者が牽引する新興のテック企業がますます増えているのだ。