アマゾンが偽の注文を大量生成するGANを開発、需要予測に活用

Dueling AIs Dream Up New Online Shopping Patterns for Amazon アマゾンが偽の注文を大量生成するGANを開発、需要予測に活用

研究者が500万件にのぼるオンライン購入の履歴を使って人工知能(AI)を訓練し、偽の電子商取引の注文を作り出せるようにした。 by Jackie Snow2018.01.20

500万件にのぼるオンライン購入履歴を使い、研究者らは偽の電子商取引の注文を作り出せる人工知能(AI)を訓練した。

競争式生成ネットワーク(GAN:generative adversarial network)は、偽の有名人の写真架空の衣類のようなリアルな合成メディアを作り出す、2つの競い合うニューラル・ネットワークから成る。インドにあるアマゾンの機械学習チームは、「一見もっともらしい」注文を数多く発生させることができる「eコマースGAN」についてまとめた研究論文を発表した。同研究チームは、特定の商品に関連する注文を作り出すように設計された、「ec2GAN」という第2のシステムに関しても記述している。

GANが作り出した偽の注文は、実際に起こり得る注文のごく一部にしかすぎない。だが、AIシステムはデータが多いほどうまく機能する。偽の注文データを解析することで、アマゾンは顧客の好み、価格の見積もり、季節ごとの変化などの要因が商品の選択にどのように影響を及ぼすかについて学び、ビジネスを改善できる可能性がある。さらに、どの商品がどのようなタイプの顧客の興味を引く可能性があるのかについて、より正確に予測できるようになるかもしれない。