フェイスブックは、強力な顔認識アルゴリズムの触手をさらに広げようとしている。ワシントンポスト紙の報道によれば、12月19日、フェイスブックは、新たな3つの顔認識機能をリリースした。
その機能は、以下のようなものだ。
- 視覚障がい者向けに、写真に写っている人を音声で説明する
- 誰かが、特定のユーザーと錯覚されそうな写真をプロフィール写真に使用した場合、そのユーザーに警告をする
- 特定のユーザーの写真がアップロードされていることをフェイスブックの人工知能(AI)が検知するたびに、そのユーザーがタグ付けされていなくても、該当ユーザーに通知する
最初の機能は、アクセシビリティに配慮した素晴らしい動きだろう。2つ目の機能についても、偽アカウントやなりすましを排除するのに役立つことから、賢明なものに思われる。そして最後の機能もまた、適切なプライバシー保護のアイデアであるとほぼ間違いなく言えるだろう。知らないうちにフェイスブックにアップロードされる可能性のある、たくさんの写真を確認する方法が、ついに提供されるのである。
とはいえ、顔認識テクノロジーについては、相変わらずいくつか疑念の余地がある。以下は、ワイアードのトム・サイモナイトの対照的な意見だ。
こういった情報をユーザーに知らせることは、フェイスブックにとっても有益である。より多くの通知は、ユーザーが活発にフェイスブックを利用することを意味し、ひいては広告がこれまで以上に多く人の目に触れることに繋がる。多くの人が写真に自分自身をタグ付けすれば、フェイスブックのキャッシュに多くのデータが蓄積される。フェイスブックを企業として成り立たせている収益性の高いターゲティング広告をより強化する手助けになるのだ。
このように考える人であれば、自分のアカウントでフェイスブックの顔認識機能の解除もできる。そうすれば、先に紹介した顔認識機能がすべて無効になるだけでなく、自分の写真をアップロードした際の自動タグ付け機能も無効になる。