三度目の正直か? Tモバイルとスプリントが「5G」で合併へ

Sprint and T-Mobile are all about 5G—or so they say 三度目の正直か? Tモバイルとスプリントが「5G」で合併へ

もしトランプ大統領が承認して、両社念願の合併が実現すれば、米国の移動体通信の業界地図は大きく変容するだろう。 by Erin Winick2018.05.01

もしトランプ大統領が承認して、両社念願の合併が実現すれば、米国の移動体通信の業界地図は大きく変容するだろう。

4月29日、Tモバイルのジョン・レジャーCEO(最高経営責任者)は、同社とスプリントの合併に向けた動きについてツイッターで発表した。合併が成功すれば、Tモバイルの名前を維持する新会社は、AT&Tやベライゾンと無線市場での優位を競うことになる。

スプリントとTモバイルは以前にも合併を試みたことがある。2014年の最初の試みは、当時のオバマ政権の規制当局に却下されて失敗した。次の試みは両社が新会社の主導権を巡って合意できず、2017年に頓挫した。

なぜ今また合併なのだろうか? 2つのキーワードがある。次世代通信テクノロジー「5G」とトランプ大統領だ。新生Tモバイルは両社の力を合わせることで新たな5Gの無線通信を消費者に普及させる最初の会社となることを目指す。Tモバイル・スプリント連合は、新しいネットワーク構築の取り組みにおいて実際に有利となる可能性がある。加えて、5Gをアピールすることで、中国が5Gにおいて米国を負かすのではないかというトランプ政権の懸念に付け込もうとしている可能性も高い。トランプ大統領は大企業の合併にずっと寛容だと見られており、両社は今回は合併が承認されることを期待している。