アマゾン、宅配ドローン「プライム・エア」を発表

The latest Prime Air drone delivers packages more efficiently and safely アマゾン、宅配ドローン「プライム・エア」を発表

アマゾンが発表した「プライム・エア(Prime Air)」は、配送用ドローンの最新型プロトタイプだ。 by Will Knight2019.06.06

アマゾンは配送用ドローンの最新型プロトタイプ「プライム・エア(Prime Air)」を発表した。今後数カ月以内に配達を始める予定だというが、詳細は明らかにされていない。

アマゾンがラスベガスで開催した「リ・マーズ(re:MARS)」カンファレンスで発表された新型ドローンは、従来機に比べてエネルギー効率と安全性の向上を実現している(顧客の玄関先に着陸を計画しているのであれば、悪くない考えだ)。アマゾンは現在の設計に到達するまでに、シミュレーション環境で5万種類の異なる設計をテストしたという。

テスト飛行の動画で分かるように、このドローンは2つのモードを備えている。垂直に離着陸して、6つのプロペラすべてをシフトさせて水平に飛ぶのだ。

どうやらアマゾンは、将来ドローン配送が文字通り飛躍し、商品を人々に配送する方法が生まれ変わることに賭けているようだ。最終的なゴールは「完全な電動ドローンが 最高時速24キロメートルで飛び、2.25キログラム以下の荷物を30分内に顧客へ配送すること」だとアマゾンは述べている。現時点でそれ以上の詳細な情報は提供されておらず、同社がいつドローン配送を広範囲に展開していくつもりなのかは不明だ。

 確かにドローンは辺境地域へ臓器や血液届ける方法としてテストされているとはいえ、宅配の実現はまだ先のように思える。構想されているようにドローンが安全に空路を航行できるのか不明であれば、不慮の事態が発生したときにどう振る舞うのかも明確ではない。ドローンにとって、不慣れな玄関先や前庭の芝生のどこに着陸するのかを自ら判断することは大きな課題だ。

だが、アマゾンはこれらの問題に取り組んでいる。アマゾン・プライム・エアのグール・キムキ担当副社長は報道陣に対し、新型ドローンは物干し用ロープや電線を検知して回避できるコンピューター・ビジョンとナビゲーション・システムを備えており、トラブル時に緊急着陸するためのシステムも用意していると語っている。

6月7日6:00更新:原文の更新内容を反映しました。