アップルが脱インテル、2020年に自社製CPUへ完全切り替えか

Apple ditching Intel chips in Macs would be a smart, but damaging, move アップルが脱インテル、2020年に自社製CPUへ完全切り替えか

インテルのチップを捨てようとするアップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)の考えは、誰にとっても大きな驚きではない。だが、インテルにとっては大変なことになりそうだ。 by Jamie Condliffe2018.04.04

インテルのチップを捨てようとするアップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)の考えは、誰にとっても大きな驚きではない。だが、インテルにとっては大変なことになりそうだ。

ブルームバーグの報道によると、アップルは2020年までにパソコンのMacに搭載するプロセッサーをインテル製から独自設計へと変更する計画だ。MacやiPhone、iPad間でソフトウェアをより統合しやすくするための施策の1つだと報道されている。アップルは2006年にMacのチップをインテル製に切り替えている。

アップルは何年も前から、社内にチップ・チームを設け、iPhone用の独自のチップを設計している。一方、インテルの業績は横ばいである。ムーアの法則が崩壊するなか、インテルは改革に失敗している。アーム(Arm)などの競合他社が達成した好業績を横目に、インテルの改革のスピードは停滞し、業績改善に苦労しているのだ。

アップルにとって、エコシステムをもっと繊細にコントロールし、他企業に依存しないようにするのは賢明な策だ。インテルにとっては売上高の5%という大きな損失となり、評判をひどく傷つけることになるだろうとブルームバーグは報じている。モバイル・チップ市場での足場がないインテルにとって、コンピューター・チップ市場でのシェア低下は将来、大きな問題になりかねない。