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世界平和への「究極の盾」、
トランプがぶち上げた
新スター・ウォーズ計画
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Why Trump’s “golden dome” missile defense idea is another ripped straight from the movies

世界平和への「究極の盾」、
トランプがぶち上げた
新スター・ウォーズ計画

「ディン、ディン、プシューッ、ボンッ」——。身振り手振りでミサイル迎撃を演じるトランプ大統領が発表した「ゴールデン・ドーム」構想。レーガン元大統領のSDI計画を継承し、1750億ドルで全米を覆う宇宙防衛システムの構築を目指すものだが、専門家は技術的実現性や地政学的リスクの観点から疑問を呈している。 by Becky Ferreira2025.08.20

この記事の3つのポイント
  1. レーガン元大統領は1940年の映画で架空の超兵器を披露し、大統領時代に戦略防衛構想を提唱
  2. トランプ大統領はレーガン大統領の構想を復活させ、「ゴールデン・ドーム」の推進を発表
  3. 専門家は技術的困難さと地政学的不安定化のリスクを指摘し実現可能性に疑問を示している
summarized by Claude 3

1940年、デビュー間もないロナルド・レーガンは、アクション映画『Murder in the Air(空中の殺人)』で、合衆国シークレット・サービスの捜査官、ブラス・バンクロフトを演じた。作品の中心となったのは、敵機を飛行中に停止させることができる架空の「超兵器」だった。劇中のパロディ新聞は、この兵器を「史上最も偉大な平和の根拠」と称賛する。そして、レーガン演じる捜査官は、この試作兵器が「米国政府の独占的所有物」であると宣言する。

それから40年以上経ってレーガンが大統領になると、この「攻撃を無力化し、世界平和をもたらす米国の超兵器」という映画的なビジョンは、現実の政策の中核として再登場した。彼の「戦略防衛構想(Strategic Defense Initiative:SDI)」は、宇宙空間に展開するミサイル防衛システムという、突飛とも言える計画だった。この構想は、レーガンの俳優時代の影響を受けたのではないかと揶揄されることもあり、その空想的な性格ゆえに、今ではハリウッド映画にちなんで「スター・ウォーズ」という通称のほうがよく知られている。

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