KADOKAWA Technology Review
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Game of clones: Colossal’s new wolves are cute, but are they dire?

ダイアウルフを復活させた?
脱絶滅企業が作り出した
「白いオオカミ」の正体

1万3000年前に絶滅したダイアウルフをよみがえらせた——。「脱絶滅」を掲げる米国のスタートアップ企業コロッサル・バイオサイエンシズが、大胆な主張を発表した。遺伝子工学技術で20カ所の改変を施したという白いオオカミは、科学界からは批判を浴びている。謎めいた保護区で飼育されるこの動物たちの正体とは? by Antonio Regalado2025.04.15

この記事の3つのポイント
  1. 1万3000年前に絶滅したダイアウルフを復活させたとスタートアップ企業が発表
  2. 遺伝子編集とクローン技術により白いオオカミ3匹を誕生させたが科学界から批判も
  3. 生態学的意義は不明確で、一般公開予定はないものの商業的な意図があると見られる
summarized by Claude 3

米国北部のどこかで、8平方キロメートルの保護区の上空をドローンが飛行している。その区域は動物園の基準に準じた高さ2.7メートルのフェンスで囲まれ、壮大な空想や神話上の生き物に情熱を持つ人々を含む、好奇心旺盛な訪問者の立ち入りを禁じている。

なぜそこまで厳重な警備が必要なのか? その保護区内では、ひときわ目を引く真っ白なオオカミ3匹が歩き回っているからだ。スタートアップ企業のコロッサル・バイオサイエンシズ(Colossal Biosciences)によれば、これらのオオカミは1万3000年前に絶滅した種の血を引き、生物工学によって「復活」したものだという。

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