フラッシュ2023年2月10日
-
NTT、藻類の二酸化炭素吸収量を大幅に向上させる遺伝子を特定
by hitoshi_sasada [hitoshi_sasada]日本電信電話(NTT)の研究チームは、藻類の二酸化炭素吸収量を大幅に向上させる遺伝子を特定した。これまでの藻類の研究は、食糧や燃料として活用することを目的としていたため、増殖速度や油脂生産能力に注目したものが多く、二酸化炭素吸収量に関わる遺伝子は明確になっていなかった。
研究チームは標的候補遺伝子を12種類まで絞り、それぞれの遺伝子を編集した藻類株を作成して、遺伝子を編集していない株と比較した。その結果、二酸化炭素吸収量の大幅な向上が期待できる2種類の遺伝子を発見した。
今後は、今回特定した遺伝子にゲノム編集を施して二酸化炭素吸収量の変化を評価するとともに、ほかの有用形質に関係する遺伝子も特定していくとしている。また、二酸化炭素吸収に関わる遺伝子は、植物などの光合成生物にも応用できる可能性があることから、さまざまな生物の遺伝子と形質変化の関係を数値化し、機械学習で発見できるパターンやルールから形質変化を予測するモデルも構築するとしている。
(笹田)
-
- 人気の記事ランキング
-
- Five ways that AI is learning to improve itself 迫る「知能爆発」の兆し、 AIによるAIの進化は 5つの領域で起きている
- Promotion MITTR Emerging Technology Nite #34 【9/10開催】伝説の玩具「アームトロン」開発者が誕生秘話を語る
- What you may have missed about GPT-5 肩透かしだったGPT-5、オープンAIの方針転換に危うさ
- The greenhouse gases we’re not accounting for 見過ごされた気候フィードバック効果、温暖化が数年早まる可能性も
- It’s pretty easy to get DeepSeek to talk dirty 「お堅い」Claude、性的会話に応じやすいAIモデルは?