フラッシュ2024年6月8日
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コンピューティング
半導体の層間絶縁膜に世界最小の穴開けを実現
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]東京大学、味の素ファインテクノ、三菱電機、スペクトロニクスの研究グループは、半導体の層間絶縁膜に直径3マイクロメートルの穴を空けることに成功した。現在、半導体の層間配線では、絶縁膜に直径40マイクロメートルほどの穴を空けているが、実用化されているレーザー加工技術では小径化が困難と考えられていた。
研究グループは、ガラス基板上に銅を蒸着し、レーザー加工で蒸着した銅を規則的なパターンに従って削り取って微細な銅配線を作成。加工した銅配線の上に味の素ファインテクノが開発した薄膜の絶縁膜を積層し、波長266ナノメートルの深紫外高出力レーザーで直径3マイクロメートルの穴を空けることに成功した。
深紫外光出力レーザーはスペクトロニクスが開発し、三菱電機はレーザー加工機の光学系を調整して集光サイズを従来よりも小さくすることに成功した。また、東京大学が人工知能(AI)を利用してレーザー加工の条件を探索することで、エッチング技術を利用することなく、レーザー加工のみで直径3マイクロメートルの穴開けに成功した。
研究成果は半導体パッケージ技術の国際学会「ECTC 2024」(5月28〜31日、米国コロラド州デンバー)で発表された。今回開発した技術によって、より高密度な半導体チップ間配線が可能になり、複数の半導体チップをパッケージ基板上で組み合わせるチップレット技術のさらなる高度化が期待できる。
(笹田)
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