中国でも芽生えたプライバシー意識、消費者団体がバイドゥを提訴
バイドゥ(百度)がユーザーの情報をひそかに監視している疑いで訴えられた。中国の市民が監視に疑問を抱き始めていることを示す最新の兆候だ。
ことの成り行きはこうだ。バイドゥがユーザーの同意を得ずに個人情報を収集していることに対して、中国東部の消費者保護団体が同社を訴えた。その消費者保護団体によると、バイドゥが開発した2つのモバイルアプリ(検索アプリとブラウザー)は、ユーザーの同意なしに、メッセージや連絡先、位置情報、通話にアクセスできるという。バイドゥは訴えを否認している。
今回の出来事を巨視的に見てみよう。中国では顔認証などのきわめて個人的なデータを使用する監視システムが、公的な議論の俎上にほとんど上ることもなく普及した。先週ニューヨーク・タイムズ紙は、テンセント(Tencent)やアリババに対する、一連のプライバシーに関するユーザーの抗議について報道した。今回のバイドゥのニュースは、中国が変わりつつあるかもしれないことを示す新しい兆しだと言える。
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