SFは現実の技術にどの程度影響を与えているか?
SF(サイエンス・フィクション)に登場したテクノロジーが、後に現実のものとなった事例は多い。今日、SFがテクノロジーに与える影響はますます大きくなっているように思える。ハワイ大学の研究チームがヒューマン・コンピューター・インタラクション関連の研究論文で、SF用語がどの程度参照されているかを調査した。 by Emerging Technology from the arXiv2018.05.07
SF(サイエンス・フィクション)は、科学に興味や関心を持つきっかけとなり、ブレークスルーのヒントになることを多くの研究者が認めている。実際、SFに登場したテクノロジーが後に現実となった例は数多く存在する。
英SF作家のアーサー・C・クラークが1945年に、人工衛星を使って電波信号を中継する長距離無線通信について記述したことは有名だ。地球を周回する人工衛星が初めて打ち上げられるかなり前のことだ。現在、通信衛星は普及している。
米SFテレビドラマ・映画の『スタートレック』に登場する通信機や、米コミック『ディック・トレイシー』に登場する腕時計型の映像通信機は、現在のスマホやスマート・ウォッチと非常に良く似ている。また、SF映画・小説『2001年宇宙の旅』やSF映画『ブレードランナー』には、人間に反抗的なさまざまなロボットが登場する。人間が回避したいと切に願うロボットだ。一方、テレビシリーズ『ナイトライダー』に登場する自動運転車K.I.T.T.(キット)は、今やSFではなく現実のものとなった。
SFがサイエンス・ファクト(科学的な事実)へ及ぼす影響力を数値化するのは困難だ。実際、テクノロジストはフィクションがどのように新技術開発に影響を与えるのか詳しく解明したいと考えている。
米ハワイ大学のフィリップ・ジョーダンたちの研究グループのおかげで、現在、解明の可能性が見え始めている。ジョーダンたちのグループは、ヒ …
- 人気の記事ランキング
-
- The next big thing in hydrogen could be underground 足元に眠る天然水素、21世紀の「ゴールドラッシュ」が始まった?
- Promotion AI White Paper 2026 松尾・岩澤研協力『AI白書2026』発売、サブスク版も開始
- The role of the astronaut is in flux 人類はなぜ宇宙を目指すのか? 揺らぐ宇宙飛行士の役割
- This scientist is helping build a missing map of childhood 子どもは「小さな大人」ではない、欠けていた細胞地図を築く研究者
- Debates over AI consciousness are a trap 論説:AIの「意識」論争は何を隠しているか
