Facebook、ユーザーデータを使ったマーケティング機能を強化か
ニュース・サイトのザ・インターセプト(The Intercept)が確認した機密文書によると、フェイスブックは「ロイヤルティ予測(loyalty prediction)」と呼ばれるマーケティング成果改善のためのサービスを広告主に売り込むという。
このサービスの元となっているのは「FBラーナー・フロー(FBLearner Flow)」と呼ばれる人工知能(AI)ソフトウェアである。2016年に初めて発表された当初は、ユーザー体験をより良くするための技術として公開されており、マーケティング用のツールではなかった。
FBラーナー・フローが使用するデータは匿名化されている。しかし、ユーザーの「位置、デバイス情報、Wi-Fiネットワークの詳細、映像の使用法、嗜好、ユーザーが友人たちとどの程度似ているかといった交友関係の詳細」などがデータに含まれている。
Facebookの広報担当者は、この記事について「Facebookは、他の多くの広告プラットフォームと同じように、機械学習を使用して適切な人物に適切な広告を表示しています。個人情報を広告主と共有することはありません」とコメントした。
とはいえこれは、フェイスブックの14年にわたる創業以来の歴史において、際限がないかのごとく次々と露見した倫理的ジレンマの最新のものであるに過ぎない。もちろん今回の件は、マーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)が、別件のスキャンダルに関して連邦議会で2日間にわたる証言をしたすぐ後に続いて現れた。このデータ・プライバシー事件が、ソーシャルメディアの巨大企業であるフェイスブックの規制に対する呼びかけを煽ることは間違いないだろう。
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