マイクロソフト、「AI倫理」を製品の品質評価項目に追加へ
人工知能(AI)の能力が向上するにつれて、予期せぬ欠陥や現実社会での困った使い方が問題となっている。マイクロソフトのハリー・シャム上級副社長は、AI倫理に関する項目を品質評価に近日中に加える方針を明らかにした。 by James Temple2019.04.04
人工知能(AI)の能力がますます向上し、高い創造性を持ったり、より人間らしく振舞ったりするようになるにつれ、テック業界はそれに伴う危険を避けるために、先んじて対策を講じる必要に迫られている。マイクロソフトでAI研究グループを統括するハリー・シャム上級副社長は、3月25日にサンフランシスコで開催されたMITテクノロジーレビュー主催のカンファレンス「EmTechデジタル」でこう警告した。
「AIテクノロジーはいま、まさにその構造に責任を組み込んで行かねばならない段階にあります」。
シャム副社長によると、テック業界はすでにAIテクノロジーの予期せぬ欠陥に直面しており、現実社会での困った使用法も問題となっている。
たとえば、顔認識ソフトウェアは、肌の色が濃いと顔の識別精度が低いことが分かっている。中国では、顔認識ソフトウェアを監視カメラと組み合わせて、少数民族であるイスラム教徒のウイグル人を監視したり、債務者と思われる人や信号を無視した人の顔を晒して恥をかかせたりするのに使われている。ウーバーの自動運転車は昨年、歩 …
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