毛布から訓練まで、元NASA飛行士が担う民間ステーションでの役割
ISS退役を見据え、宇宙は民間の「生活圏」へと変貌しつつある。226日間の宇宙滞在を経験した元NASA飛行士ドリュー・フォイステルは、寝具の設計から訓練プログラムまで、民間企業の取り組みを支えている。 by Amy Nordrum2026.01.20
- この記事の3つのポイント
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- ヴァストが2026年5月にHaven-1宇宙ステーションの打ち上げを予定し、商業宇宙ステーション時代の先駆けとなる
- 従来の職業宇宙飛行士中心の運用から脱却し、観光客や各国への研究施設提供により宇宙アクセスの民主化を目指す
- 11カ月間の訓練プログラムと安全確保が課題で、将来的には人類の多惑星種族化への基盤構築を展望している
何十年もの間、宇宙ステーションは主に職業宇宙飛行士によって運営され、少数の国によって運用されてきた。しかし、今後数年でその状況は変わろうとしている。アクシオム・スペース(Axiom Space)やシエラ・スペース(Sierra Space)などの民間企業が商業宇宙ステーションを打ち上げて、観光客を受け入れたり、各国や他の企業に研究施設を提供したりするようになる。
カリフォルニア州に拠点を置くヴァスト(Vast)が2026年5月の打ち上げを目指している「Haven-1(ヘイブン・ワン)」は、こうした宇宙ステーションの先駆けになる可能性がある。すべてが計画通りに進めば、最初の有料訪問者はその約1カ月後に到着する予定だ。元NASA(米航空宇宙局)宇宙飛行士のドリュー・フォイステルが、彼らの訓練を支援し、歴史的な旅行に向けて準備を整える手助けをする。フォイステルは国際宇宙ステーション(ISS)とハッブル宇宙望遠鏡への3回の飛行で226日間を宇宙で過ごした。
フォイステルは現在、ヴァストの主任宇宙飛行士を務めており、新しいステーションの内装設計について同社に助言した。顧客が宇宙ステーションで生活し、働くための数カ月間の準備プログラムの策定にも携わった。乗組員(一度に最大4人)は、スペースX(SpaceX)のDragon(ドラゴン)宇宙船でHaven-1に到着する。宇宙船はステーションにドッキングして10日間の滞在期間中ずっと接続されたままとなる。ヴァストは最初のミッションに誰が搭乗するかといったことや、旅行代金を公表していないが、競合企業は同様の旅行料金を数千万ドルに設定している。
Haven-1は一時的な施設として計画されており、その後に大型の恒久的なステーションである「Haven-2」が続く予定だ。ヴァストはHaven-2のモジュールの打ち上げを2028年に開始し、2030年までに乗組員を受け入れる予定だと述べている。これは、約30年間運用されてきたISSをNASAが廃止し始める時期とほぼ同じだ。NASAとそのパートナーは、ISSを置き換える代わりに、ヴァスト、アクシオム、シェラが建設するような商業ステーションで研究を実施する予定だ。
私は最近、ポルトガルの首都・リスボンで開催されたテクノロジー・カンファレンス「ウェブサミット(Web Summit)」でフォイステルに話を聞いた。フォイステルは同カンファレンスでヴァストでの役割と同社の野望について講演していた。なお、以下のやり取りは編集・要約されている。
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——これらの新しい商業宇宙ステーションによって、どのようなことを提供したいと考えていますか?
理想的には、宇宙へのアクセスを創出することです。私たちは、主に米国が支援するISSへのミッションや、NASAが他国と協調してISSを運用するパラダイムを25年間見てきました。しかし、それは依然としてISSプログラムの16〜17の主要パートナーに限定されています。
私たちはNASAの意図に従って、米国政府だけでなく、世界中の他の主権国家に対するサービス・プロバイダーとなり、低軌道プラットフォームへのより大規模なアクセスを可能にすることを計画しています。有人宇宙飛行プログラムの構築を計画している他の組織や国々に対するサービス・プロバイダーになれるでしょう。
——あなたは現在、ヴァストの主任宇宙飛行士ですが、当初はHaven-1とHaven-2の設計について同社に助言するために招かれました。これまでに、どのような助言をしてきましたか?
私の具体的な仕事の1つに、例えば、睡眠コ …
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