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Next-gen nuclear: 10 Breakthrough Technologies 2026 次世代原発

次世代の原子炉は、新しい燃料やコンパクトな設計を使用して、原子力発電をより安全かつ安価にする。

by Casey Crownhart 2026.02.09
VICHHIKA TEP/MIT TECHNOLOGY REVIEW | ADOBE STOCK
キープレイヤー
BWXT、中国核工業集団公司(CNNC)、カイロス・パワー(Kairos Power)、ニュークレオ(Newcleo)、テラパワー(TerraPower)、Xエナジー(X-energy)
実現時期
3〜5年後

原子力発電は数十年にわたって電力網の重要な構成要素であり続けてきたが、従来の原子炉設計はしばしば予定より何年も遅れ、予算を数十億ドル超過することが多かった。しかし今、それが大きく刷新されようとしている。

次世代の原子炉は小型で製造が容易であり、異なる材料を用いて安定した電力を供給する。こうした変化によって、原子力発電は電力網に柔軟性と回復力をもたらす可能性があり、電気自動車、空調、データセンターの普及により世界の電力需要が増大するなかで、その重要性はさらに高まっている。

新たに参入した企業の間では、単一の設計が主流を占めているわけではない。従来の原子炉は通常、都市全体に電力を供給できる規模だが、一部の企業は、従来設計の0.1%未満の出力しか持たないマイクロ原子炉の開発を目指している。また他の企業は、溶融塩や金属といった代替冷却材の導入を模索しており、これにより現在の水冷式原子炉で必要とされる超高圧運転を不要にできる可能性がある。

2024年、カイロス・パワー(Kairos Power)は、発電を目的とした次世代原子炉の建設について、米国で初となる承認を獲得した。これはHermes 2(ハーメス2)と呼ばれる溶融塩炉である。今後、テラパワー(TerraPower)やXエナジー(X-energy)など他の企業にも、さらなる承認が下りる可能性がある。

中国は一部の新型原子炉技術において先導的な立場を築きつつある。同国の国営原子力企業は、複数のナトリウム冷却高速炉を開発中と報告されている(これは、ウラン原子を分裂させる高エネルギー中性子を減速させないため、このように呼ばれる)。ロシアでも、今後10年以内に稼働予定の鉛冷却高速炉が建設中である。

新型原子炉技術にとっての重要な課題の一つは、需要に応じて大規模化できるかどうかである。最初の実証プロジェクトは現在、計画の最終段階または建設中だが、電力網をより強靭なものにするには、こうした原子炉を世界中により多く、かつ経済的に建設する必要がある。

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