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Commercial space stations: 10 Breakthrough Technologies 2026 商業宇宙ステーション

初の民間による商業宇宙ステーションが、2026年5月に打ち上げ予定だ。

by Jonathan O'Callaghan 2026.02.10
VICHHIKA TEP/MIT TECHNOLOGY REVIEW | ADOBE STOCK
キープレイヤー
アクシオム・スペース(Axiom Space)、ブルー・オリジン(Blue Origin)、ヴァスト・スペース(Vast Space)、ボイジャー・スペース(Voyager Space)
実現時期
6カ月後

人類は長い間、星々の間で暮らすことを夢見てきた。そして過去20年間で、数百人が国際宇宙ステーション(ISS)でその夢を実現してきた。しかし今、民間企業が軌道上の前哨基地を運用する新たな時代が始まろうとしており、これまでよりもはるかに宇宙へのアクセスが向上する可能性がある。

ISSは老朽化が進んでおり、2031年には軌道から離脱し、海洋に投棄される予定だ。これに代わるものとして、NASA(米航空宇宙局)は複数の企業に対し、民間宇宙ステーションの開発資金として総額5億ドル超を授与している。また、一部の企業は独自にステーションの開発を進めている。

その第一号となるのが、米カリフォルニア州のヴァスト・スペース(Vast Space)による「Haven-1(ヘイブン・ワン)」宇宙ステーションである。2026年5月、スペースX(SpaceX)のFalcon 9(ファルコン9)ロケットでの打ち上げが計画されている。計画通りに進めば、バスほどの大きさの居住モジュールに4人のクルーが10日間滞在可能となる。滞在費用を支払った顧客は、微小重力環境での生活を体験し、植物の栽培や薬剤試験といった研究に取り組む。

次に控えているのがアクシオム・スペース(Axiom Space)による「Axiom Station(アクシオム・ステーション)」で、5つのモジュール(部屋)から構成される予定だ。ブティックホテルのような内装デザインを特徴とし、2028年の打ち上げが計画されている。同年には、ボイジャー・スペース(Voyager Space)らが出資する「Starlab(スターラブ)」宇宙ステーションも打ち上げを目指しており、2030年にはブルー・オリジン(Blue Origin)の「Orbital Reef(オービタル・リーフ)」がそれに続く予定だ。

これらの前哨基地での滞在費用はまだ公表されていないが、初期のチケット価格は数千万ドル規模になると予想される。とはいえ、これらの民間宇宙ステーションが成功し、商業的に成り立つようになれば、研究者や各国の宇宙機関、さらには宇宙での製造を検討する企業にとっても、宇宙へのアクセスはより身近なものになる可能性がある。

さらに将来を見据えれば、これらの宇宙ステーションは地球軌道を超えて人類が生活する時代への前触れとなるかもしれない。ブルーオリジンの創業者であるジェフ・ベゾスは、いつか数百万人が宇宙で暮らし、働くようになると長年にわたって主張してきた。一方、NASAとスペースXのCEOイーロン・マスクは、月や火星での居住を目指す構想について積極的に語ってきた。今年こそ、「星々の間で暮らす」夢が、もう一歩現実に近づく年になるかもしれない。

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