VRは「人とつながる技術」フェイスブック・スペース開発責任者に聞く
フェイスブックが立ち上げたソーシャルVRアプリ「フェイスブック・スペース」。13億人のユーザーをバーチャル空間でつなぐ野心的プロジェクトの開発責任者が、VRにおけるソーシャル体験の可能性と課題について語った。 by Rachel Metz2017.06.22
フェイスブックは、人と人とがつながりたいという抗いがたい衝動を前提に創設され、13年を経た今では、13億人が毎日利用して、近況を投稿したり、自撮り写真や動画を共有している。現在、ソーシャル・ネットワークへのアクセス手段として最も一般的なのはスマートフォンであるが、フェイスブックは、今後数年のうちにユーザーがこうした活動を仮想現実(VR)空間でも行ないたいと望むようになるという見通しに賭けている。
そこで登場するのが、レイチェル・フランクリンである。彼女は2016年後半からソーシャルVR部門の責任者を務め、フェイスブック初のソーシャルVRのビジョンを体現するアプリ「フェイスブック・スペース(Facebook Spaces)」の開発と公開を主導してきた。オキュラス・リフト(Oculus Rift)のヘッドセットとオキュラス・タッチ(Oculus Touch)のコントローラーを使用して、フェイスブックの写真をもとにアバターを作成し、知人と会って空中に3Dの落書きをしたり、360度動画を鑑賞したり、バーチャル自撮りをしたりすることができる。
フランクリンは長年にわたりビデオゲーム業界でキャリアを積んできた。以前は、エレクトロニック・アーツ(Electronic Arts)で『ザ・シムズ(The Sims)』のエグゼクティブ・プロデューサー兼ゼネラルマネージャーを務めていた。彼女は、フェイスブックが最初のソーシャルVRアプリケーションをなぜ機能を絞った形でリリースしたのか、良いアバターとは何か、そしてなぜVRがよりソーシャルでなければならないのかについて、MITテクノロジーレビューに語った。
——VRはまだ市場規模が小さく、大多数の人はヘッドセットを持っていません。なぜ、VRにおけるソーシャルな交流が、その成長の鍵になると考えているのですか?
人とつながりたいという欲求は、人間の根源的なニーズです。VR技術は、これまでにない形で「その場にいる」感覚を与えてくれます。それは非常に本能的で直感的な反応を引き起こします。だからこそ、私たちがやっていることを2Dの画面で見ると「うーん、これは何だろう?」となるのですが、実際にVRの中に入って体験すると「なるほど、こういうことか」と腑に落ちるのです。しかも、それが知っている人たちと一緒であれば、「一緒にいたい」「信じられない、本当に …
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