光害が及ぼす生態系への影響、LED照明の改良を
自然界における光害の真の影響が明らかになりつつある。それは同時に、この影響を打ち消すために照明を改良することも可能になるということでもある。
世界は現在、目もくらむばかりに、とんでもなく明るく照らされている。夜間、地球の陸地の10%以上が人工光を浴びている。地上から人工光を大気が散乱して夜空が明るくなるのを含めると、人工光の影響が及ぶ領域は倍以上にもなる。
ネイチャー(Nature)の記事によれば、多くの新しい研究により、人工光が自然界のリズムをかき乱していることが確認されているという。野生動物の健康を脅かし、草原の生態系の活力を変化させている。例えば、授粉がゆがめられて植物の実りが減少したりしている。
こうした多くの影響は、動植物に影響を与える特定の波長帯の光によってもたらされており、技術によって解決できる。さらなる悪影響が出る前に、人気の高まっている発光ダイオード(LED)が、個々の生態系に影響を及ぼす周波数帯の光を放射しないように改良すべきだろう。
- 参照元: Nature
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