KADOKAWA Technology Review
×
【本日最終日!!】年間サブスク20%オフのお得な【春割】実施中
Is Drone Racing a Sport Yet?

アドレナリン、ドバドバ
ドローンレースが熱い!

猛烈なスピード、大胆な作戦、有利なテレビ契約に多額の賞金。ゴルフ以上にずっとエキサイティングなスポーツがある。 by Jamie Condliffe2016.09.15

アメリカ人が大好きなフットボール以外で、最新の気晴らしが、いっぱしのスポーツとして盛り上がっているのがドローンレースだ。

空中での優位性を小さな空間で競いあうのは新しい現象ではない。リモコン飛行機による空中接近戦は長く親しまれている。だが、ここ数年間で、テクノロジーは、この競争に3Dビューの形態でアドレナリンをドバドバと注いでいるのだ。

時速160km以上 で空を切り裂く小さくて機敏なドローンが、軽量、高解像度のカメラを搭載し、無線でパイロットに映像を送信できるようになった。 ヘッドマウントディスプレーにより、あたかも ドローンを操縦する人 がコックピットに座っているかのように感じられる。以下の映像を見れば、コックピットから見る眺めがどんなに爽快なものか味わえる。

友だち同士が週末に集まって森や廃墟でレースをする草の根的な趣味として始まったドローンレースは、突然その人気に火が着いた。米国には既にレーサー向けの大会があり、今年ドバイでは初の「ワールド・ドローンプリ」が開催された。優勝者は15歳のイギリス人パイロットで、賞金25万ドルを獲得した。

今では、イギリスの放送局スカイが米国を本拠にするドローン・レース・リーグに100万ドルを投資しており、イギリスでのイベント放映権を押さえている。リーグはESPNや7スポーツともTV放映契約を交わしているが、来年には米国以外にも進出し、ロンドンで最低1レースが開催される予定だ。確かに、ドローンレースは巡回興行になりつつある。まるでポケットサイズのF1のようだ。

しかし、一部の上級ドローン飛行士にとっては、単純なレースは既に魅力を失っている。最近のワイヤード特集で崇拝を集めるパイロット、カルロス・プエルトラスは、接近戦レースが主流になっているが、フリースタイル飛行での方がエキサイティングだと説明し、以下の目のまわる映像でデモンストレーションした。スノーボードやスケートボードにもある、ドローンレースの別視点だ。単純なスピードよりも、巧みな技能と離れ技が才能を示す。

というわけで、ドローンレースはモダンスポーツの魅力をすべてもっている。大金、テレビ放映、スピード、激しい競争……そして商業化を避けて、離脱する一群。今こそチャンネルを合わせるときだ。

(関連記事:The Guardian,Wired

人気の記事ランキング
  1. AI companions are the final stage of digital addiction, and lawmakers are taking aim SNS超える中毒性、「AIコンパニオン」に安全対策求める声
  2. Here’s why we need to start thinking of AI as “normal” AIは「普通」の技術、プリンストン大のつまらない提言の背景
タグ
クレジット Photograph by Drew Angerer | Getty Images
ジェイミー コンドリフ [Jamie Condliffe]米国版 ニュース・解説担当副編集長
MIT Technology Reviewのニュース・解説担当副編集長。ロンドンを拠点に、日刊ニュースレター「ザ・ダウンロード」を米国版編集部がある米国ボストンが朝を迎える前に用意するのが仕事です。前職はニューサイエンティスト誌とGizmodoでした。オックスフォード大学で学んだ工学博士です。
▼Promotion
年間購読料 春割20%off
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2025年版

本当に長期的に重要となるものは何か?これは、毎年このリストを作成する際に私たちが取り組む問いである。未来を完全に見通すことはできないが、これらの技術が今後何十年にもわたって世界に大きな影響を与えると私たちは予測している。

特集ページへ
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る