フラッシュ2022年3月8日
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ブタの体内で部分切除した腎臓の再生に成功、慶應大
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]慶應義塾大学の研究チームは、部分切除したブタの腎臓を、「脱細胞」と呼ばれる技術を用いて体内で再生させることに成功した。腎臓は一般に再生することがない臓器とされているが、腎臓を構成する糸球体、血管、尿管などの詳細な構造まで再現できた。
研究チームはまず、ブタの腎臓から細胞成分を除去して、コラーゲンを主体とした骨格のみを残す「脱細胞」という処理を施し、「腎臓骨格」を作製した。次に、別のブタの腎臓を手術で3分の1ほど切除し、前に作製した腎臓骨格を離断面に縫合して接着させた。手術から1カ月後に血管造影と造影CT検査を実施したところ、元々は細胞が脱落しているはずの部分に血流が確認でき、尿の生成を示す画像所見も得られた。腎臓を摘出して病理学的に解析したところ、強い拒絶反応はなく、通常なら切除後に見られる線維化も軽度であった。内部には糸球体で構成するネフロンを確認でき、尿細管内部では、機能発現に重要な部分が再生している様子を確認できた。さらに遺伝子解析の結果、腎臓骨格内部で、成長因子などに関わる遺伝子の発現上昇が認められたという。
研究チームは再生メカニズムをさらに詳細に研究することで、新しい腎臓再生療法の開発や、他の臓器への応用が期待できるとしている。研究成果は2月28日、「NPJリジェネラティブ・メディシン(NPJ Regenerative Medicine)」誌にオンライン掲載された。
(笹田)
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