フラッシュ2024年6月26日
-
生物工学/医療
東工大など、腎臓の血液フィルターを維持するタンパク質を発見
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]東京工業大学と杏林大学の共同研究チームは、腎臓の血液ろ過フィルターを正常に保つタンパク質を発見した。血液ろ過フィルターの異常による腎疾患の発症メカニズム解明に寄与することが期待される。
腎臓は、血中の老廃物や塩分をろ過して尿として排泄することで全身の体液の組成を一定に保つ役割を持つ。多くの腎疾患の要因として血液ろ過フィルターの異常が挙げられるが、フィルター構造が正常に働くよう維持する機構は不明であった。
研究チームは今回、受容体タンパク質の一種である「ADGRF5」が、腎臓で尿を作るために必要な血液ろ過フィルター(糸球体ろ過障壁)を維持し、働き続けるために必要であることを突き止めた。
同チームは、ADGRF5が血液ろ過フィルターを構成する糸球体内皮細胞に存在することを発見。ADGRF5を欠損させたマウスでは、血液ろ過フィルターの構造が壊れて尿中に「アルブミン(血中タンパク質の一種)」が漏出することを突き止めた。さらに、ADGRF5が糸球体内皮細胞における遺伝子の働きを調節していることも明らかにした。
研究論文は、2024年6月6日付の米国腎臓学会学術誌(Journal of the American Society of Nephrology)電子版に掲載された。
(中條)
-
- 人気の記事ランキング
-
- Stratospheric internet could finally start taking off this year グーグルもメタも失敗した 「成層圏ネット」再挑戦、 2026年に日本で実証実験
- Promotion Emerging Technology Nite #36 Special 【3/9開催】2026年版「新規事業の発想と作り方」開催のお知らせ
- The first human test of a rejuvenation method will begin “shortly” ハーバード大教授主導の 「若返り治療」初の試験へ、 イーロン・マスクも関心
- Microbes could extract the metal needed for cleantech 微生物で「老朽鉱山」再生、バイオマイニングは金属需要に間に合うか
- What’s next for EV batteries in 2026 米国後退、加速する中国支配 EVバッテリー市場、 2026年はどう動く?
