ドイツは殺人ロボを導入せず——ミュンヘン安保会議で幹部が明言
自律兵器は依然として物議をかもしており、議論は自律兵器と行動を共にするかもしれない軍人の間にまで広がっている。
2月16日からドイツで開催されているミュンヘン安全保障会議で、ドイツのサイバー情報空間司令部の幹部がキラーロボット(殺傷ロボット)について意見を述べた。ロイター通信が報じたところによると、ルードヴィッヒ・ラインホス中将は「我々には非常に明確な見解があります。自律システムを(中略)調達する意思はありません」 と説明したという。
軍人の反応はさまざまだ。ニュースメディアサイトのポリティコ(Politico)は、 多くの軍人はキラーロボットの利用を支持する一方、ラインホス中将の見解を支持する軍人もいると指摘した。ドイツ国際安全保障問題研究所の自律兵器専門家であるマーセル・ディコウは、自律兵器に関して現時点では「あらゆる軍隊で根本的に意見が割れています」と述べている。
NGO(非政府組織)の「キラーロボット禁止運動( Campaign to Stop Killer Robots)」やNPO(非営利組織)の生命の未来研究所(Future of Life Institute)のような組織は、国連に自律兵器の禁止を求めるロビー活動を何年にも渡って実施している。22カ国が自律兵器の使用を否定しているが、国連はいまだに行動を起こしていない。
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