でこぼこ野原を二足歩行で走る、ボストン・ダイナミクスの新型ロボ
新しい映像には、世界最先端の人型ロボットが野原を楽しげに走ったりジャンプして丸太を飛び越えたりする様子が映っている。ロボット工学の目覚ましい成果だが、それほど警戒する必要はない。まだ、大きな制限がいくつかあるからだ。
ボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)は、不気味さを感じさせるほど生物然とした動きの歩行ロボットの映像で多くの衆目を集めている。同社の最新映像は、2足歩行ロボットのアトラス(Atlas)が素晴らしい速度で走ったりジャンプしたりしている様子を映し出したものだ。2足歩行ロボットが、平らでない地面でこういった動きをするのは非常に難しい。非常に繊細なバランス感覚と素早い反射神経が必要となるからだ。
今回の成果によってボストン・ダイナミクスは、人間が行けるあらゆる場所にロボットを行かせることに向けて、さらに一歩前進した。ボストン・ダイナミクスを設立したのは、ロボットに独力で動的にバランスを取らせる先進的な研究をしているロボット研究者、マーク・レイバート博士だ。レイバート博士は以前、カーネギーメロン大学(CMU)およびマサチューセッツ工科大学(MIT)で教授を務めていた。
ボストン・ダイナミクスのロボットには少しぞっとすると言う人がしばしばいる。しかし、アトラスについては、まったく心配する必要はない。その理由はいくつかある。1つは、アトラスが巨大なリモコン装置を巧みに操る人間によって操作されているということだ。加えて、アトラスは非常に高価で多くの電力を消費する。そして極めつけに、アトラスはまだ、非常に転倒しやすいのだ。
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