2045年「炭素ゼロ発電100%」には画期的イノベーションが必要だ
温室効果ガスの排出量を2050年までに80%削減するというカリフォルニア州の計画は達成可能だという。だが、その実現には画期的なイノベーションが必要だ。 by James Temple2019.05.21
今世紀半ばまでに「ゼロカーボン電力」を達成するというカリフォルニア州の計画の実現には、画期的なイノベーションの開発と、州の経済におけるあらゆる分野での改革が必要だ。
これは、カリフォルニア州の野心的な気候政策を達成するために必要となる可能性があるテクノロジーを評価した、エネルギー未来イニシアチブ(EFI:Energy Futures Initiative)による報告書の主な提言だ。EFIはワシントンDCを拠点とする非営利団体である。
カリフォルニア州法は、2030年までに温室効果ガスの排出量を全経済活動において1990年比で40%削減し、2045年までに二酸化炭素排出量ゼロのエネルギー源のみで供給する発電システムを構築することを義務付けている。さらに、ジェリー・ブラウン元知事が去年署名した州知事命令によって、2050年までに総排出量を80%削減することを確約している。
アーネスト・モニーツ元米エネルギー長官らが設立したEFIによるこの報告は、これらはすべて達成可能だと結論づけている。しかし、同時にカリフォルニア州や他の州・国が脱炭素化に取り組むうえで必要な努力がどれほど大きなもの …
- 人気の記事ランキング
-
- Inside the tedious effort to tally AI’s energy appetite 動画生成は別次元、思ったより深刻だったAIの電力問題
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
- What’s next for AI and math 数学オリンピックで「人間超え」のAIは数学者になれるか?
- IBM aims to build the world’s first large-scale, error-corrected quantum computer by 2028 IBM、世界初の大規模誤り訂正量子コンピューター 28年実現へ
- What is vibe coding, exactly? バイブコーディングとは何か? AIに「委ねる」プログラミング新手法