「電気食い虫」ビットコイン、世界の0.2%の電力を採掘で消費
暗号通貨による環境への影響を評価した最新の研究によると、ビットコイン採掘は世界の電力消費量の約0.2%を占め、二酸化炭素を年間で約22~23メガトン排出しているという。 by James Temple2019.06.18
ビットコインの採掘は非常に無駄の多いプロセスだ。より多くの暗号通貨を手に入れようとする採掘者は強力なコンピューティング・ハードウェアを使い、どんどん難しくなる無意味なパズルを解かなくてはならない。コンピューティングのパワーが大きければ大きいほど、金を稼げる可能性は高まる。だが、この業界はどれほどの電力を浪費し、環境にどのような影響を与えているのだろうか?
暗号通貨業界に関する最新の研究によると、ビットコイン採掘は世界の電力消費量の0.2%を占めており、カンザスシティと同等の二酸化炭素を排出しているという。
ジュール(Joule)誌に掲載されたこの分析は、暗号通貨の採掘用ハードウェアを製造している主要企業の新規株式公開(IPO)文書のデータを使用しており、ビットコインの二酸化炭素排出量に関する以前の研究よりも正確な推定値を導き出せたと主張している。
その推定値は、ジュール誌に昨年掲載された別の研究のデータを大きく下回っている。デジエコノミスト(Digiconomist)の創業者で経済学者のアレックス・デ・フリースによる昨年の研究は、暗号通貨の採掘活動が2018年末までに世界の電力消費の0.5%を占め、最終的に5%まで増加する可能性があると結論づけた。
ビットコイン採掘の対価
マサチューセッツ工科大学(MIT)とミュンヘン工科大学の今回の新たな研究によると …
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