気候テック15:電池交換式電動スクーターでゴゴロはアジアを制す
MITテクノロジーレビューの「気候テック企業15」の1社であるゴゴロは、バッテリー・メーカーとしてスマートなバッテリー交換ステーションのネットワークを構築すると同時に、電動スクーターを販売。東アジアでの新興勢力になりつつある。 by Mat Honan2023.10.26
ゴゴロ(Gogoro)のビジネスを一言で表すのは難しい。電動スクーターのメーカーなのだろうか。その通りだ。スクーターと自家用車産業向けのサードパーティーのバッテリー・メーカーなのだろうか。それも正しい。1日あたり約40万回の電池交換ができ、電力使用のピーク時には電気を送電網に返すこともできる、携帯用電池充電ステーションのネットワークなのだろうか。それも合っている。でも、それだけではない。
ゴゴロはスクーターだけでなく、スクーターに電力を供給するバッテリーも製造している。このバッテリーは、同社製スクーターだけでなく、ヤマハやスズキなどのスクーターにも搭載されている。また、バイクシェア・システムと同じように、レンタルで使えるオンデマンド・スクーターも保有している。だが、主役はなんといってもスマート・バッテリー・ステーションだ。
ゴゴロは現時点で、事業を展開している9カ国3000カ所にスマート・バッテリー交換ステーション約1万3000台を設置している。台湾の都市部では、今では、ゴゴロのバッテリーを交換できる場所のほうがガソリンスタンドよりも多い。月額約20ドルからのサブスクリプションで、利用者はスクーターのバッテリーを必要に応じて何 …
- 人気の記事ランキング
-
- Inside the tedious effort to tally AI’s energy appetite 動画生成は別次元、思ったより深刻だったAIの電力問題
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2025 「Innovators Under 35 Japan」2025年度候補者募集のお知らせ
- What’s next for AI and math 数学オリンピックで「人間超え」のAIは数学者になれるか?
- IBM aims to build the world’s first large-scale, error-corrected quantum computer by 2028 IBM、世界初の大規模誤り訂正量子コンピューター 28年実現へ
- What is vibe coding, exactly? バイブコーディングとは何か? AIに「委ねる」プログラミング新手法