KADOKAWA Technology Review
×
動画生成AI「Sora」の問題点とは? 知財専門家が解説【11/12緊急開催🚨】
超音波リストバンドが
視覚障害者の「目」になる日
カバーストーリー 無料会員限定
A Smart Watch to Help Blind People Navigate

超音波リストバンドが
視覚障害者の「目」になる日

超音波を使って障害物を検知し、振動の強弱で距離を伝えるリストバンドが間もなく発売される。混み合った街中でもスムーズに移動できるという。 by Rachel Metz2017.08.08

全盲のフェルナンド・アルベルトリオが混み合った歩道をぶつからずに歩き回るのは難しい。しかし、アルベルトリオはスーパーパワーを持っている。人、出入口、ゴミ箱、街灯柱など、物体を感知することができるのだ。それも、触れる前に。

「スヌ(Sunu)」と呼ばれる会社の共同創業者であるアルベルトリオCEOは、障害物を感知する第六感を持っているわけではない。その代わりに、2人の共同創業者と共に開発した、手首に装着するガジェットを身につけている。このガジェットはソナーセンサーを備え、利用者は微妙な振動によって周囲の状況を感知できる。

アルベルトリオCEOが日常的に身に着けているバンドは、高周波の超音波を周囲に放っている。超音波が周囲にある物体に反射して戻ってくる強度からバンドとの距離を測定し、振動の強弱によって利用者にその距離を伝えるのだ。

「このような場所で動き回るときでも、もっと自信が持てるようになりました。普段なら早く歩くどころか『えっと、どこに向かっているんだっけ?』となるところです」。アルベルトリオCEOは、カリフォルニア州マウンテンビューのランチタイムで混み合った通りを横切りながら話した。

アルベルトリオCEOと共同創業者らはワイ・コンビネーター(Y Combinator)から支援を受けており、スヌバンドを全盲者を …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. Promotion MITTR Emerging Technology Nite #35 Soraの問題点とは? AI時代の知財を考える11/12緊急イベント
  2. What a massive thermal battery means for energy storage 1000℃のレンガで熱貯蔵、世界最大の蓄熱電池が稼働
  3. I tried OpenAI’s new Atlas browser but I still don’t know what it’s for 誰のためのブラウザー? オープンAI「Atlas」が残念な理由
  4. An AI adoption riddle AIの試験運用は失敗続き、それでもなぜ投資をやめないのか?
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
気候テック企業10 2025

MITテクノロジーレビューは毎年、気候テック分野で注目すべき企業を選出し、その一覧を発表している。 今回で3回目となる本特集では、なぜこれらの企業を選出したのか、そして米国の政治的変化をどのように考慮したのかについても詳しく解説している。併せてお読みいただきたい。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る