横行する計算資源泥棒、
クリプトジャッキングが
世界的大流行
他人のデバイスの処理能力を盗んで暗号通貨を採掘する「クリプトジャッキング」が世界中で猛威を振るっている。あるセキュリティ企業によると、世界中の55%もの組織がクリプトジャッキングの影響を受けているという。 by Jamie Condliffe2018.01.24
他人のハードウェアでひそかに暗号通貨を採掘(マイニング)する行為が蔓延している。今や、オンラインで金を奪い取るための最も使われるツールとして、ランサムウェアを上回る勢いにある。
サイバーセキュリティ企業のチェック・ポイント(Check Point)は1月15日に、定期的なグローバル脅威指標を発表した。この発表によると、暗号通貨を採掘するために他人のデバイスの処理能力を利用するコインハイブ(Coinhive)と呼ばれるソフトウェアが、インターネットで最も流行しているマルウェアになったという。クリプトルート(Cryptoloot)と呼ばれる別のクリプトジャッキング・マルウェア(他人のハードウェアを使って暗号通貨を採掘するマルウェア)も、今や3番目に流行している。
この種の不正ソフトウェアは、多くの暗号通貨が採掘されている方法を悪用して金儲けをする。ビットコインやその他の新しいライバル通貨では、コンピューターの処理能力を大量に消費する暗号演算の見返りとして報酬が支払われる。この暗号演算は採掘と呼ばれるプロセスの核となる部分で、通貨の取引記録の認証に欠かせない。そうした暗号演算を実行するコードをWebサイトやソフトウェアに埋め込んで、他人のコンピューティング・パワーを盗めば金儲けができるというわけだ。盗むパワーが十分に大きければ …
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