グーグルXのエネルギー貯蔵PJ、ゲイツ・ファンド支援で独立か
グーグルの子会社Xは、溶融塩を使ったエネルギー貯蔵プロジェクト「マルタ計画」を進めている。この計画を別会社として独立させるため、ビル・ゲイツのエネルギーファンドと手を組む動きがある。 by James Temple2018.07.10
アルファベット(グーグル)の研究部門「X」は、溶融塩を使ったエネルギー貯蔵プロジェクト「マルタ計画(Project Malta)」を別会社化して独立させる話し合いに入ったようだ。この話し合いには、ビル・ゲイツが支援する10億ドルの投資ファンド「ブレークスルー・エナジー・ベンチャーズ(Breakthrough Energy Ventures)」も含まれている。
何らかの合意ができたのか、投資額はいくらなのかは不明だ。しかし、溶融塩を使ったエネルギー貯蔵の基礎を築いた科学者であり、ノーベル賞受賞者であるスタンフォード大学のロバート・ラフリン教授(物理学)は、5月末に予定されていたスタンフォード大学での講演概要に、今回の別会社化は成立したと記載していたらしい。
ラフリン教授は概要で「Xの極秘プロジェクト、コードネーム『マルタ計画』」は溶融塩テクノロジーに関して「カギとなる特許」を4月初めに取得したと記載しており、「ビル・ゲイツのブレークスルー・エナジー・ベンチャーズが関係した別会社化の準備が目下進行中」と追記されていたそうだ。
この件についてMITテクノロジーレビューが問い合わせをした後、講演概要が記載されていたサイトのページは削除された。
ラフリン教授にこの件について問い合わせたが、記事の締め切りまでに回答は得られなかった。Xの広報担当者は回答を拒 …
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