最高性能のソナーをしのぐ、「軍用イルカ」の知られざる歴史
米海軍が50年以上に開始した海洋哺乳類プログラムでは、イルカの並外れた反響定位能力を利用して、海中の危険物を除去する活動をしている。イルカが効率よく、正確に機雷を発見する能力は、世界最高性能のソナーシステムをはるかにに凌駕しており、イラク戦争における機雷除去でも大きな成果をあげた。 by Haley Cohen Gilliland2019.11.01
米カリフォルニア州のサンディエゴ湾が太平洋とつながる付近に、ロマ岬海軍基地がある。いくつかの白い四角いビルが高台に立ち並ぶこの複合施設には、巨大な軍艦だけでなく、数十頭のイルカやアシカ、その他の海洋生物が収容されている。
これらの海洋動物は、米海軍海洋哺乳類プログラムに所属する。同プログラムは、イルカがメッセージを伝えたり、水中の脅威を識別したりするのに熟達していることを科学者が発見した後、1959年に始まった。 ベトナム戦争中は、ガース、ジョン、スラン、ティンカー、トードと名付けられた海軍イルカが、ベトナム南東部の深湾であるカムラン湾に配備され、敵がカムラン湾に設置された米軍の主要な武器補給用桟橋に泳いで近づいて攻撃するのを阻止した。
イルカは天敵を避け、食物を見つけるために、並外れた反響定位(エコーロケーション)能力を進化させた。イルカは水中環境を評価しながら、広い周波数成分を持つバースト・パルス音を発する。このパルス音は人間にはクリック音のように聞こえる。このクリック音の反響を聞いて、イルカは178メートル先の直径8センチメートルのボール、大まかに言えば、サッカー場2つ分離れた場所にあるテニスボールを検出し、15メートル先にあるBB弾とトウモロコシの粒を区別できる。耳障りな音の多い港内 …
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