フラッシュ2023年1月5日
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新型コロナの複製に関わる酵素を特異的に検出=国立がんセンターら
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]国立がん研究センター、東北大学、国立感染症研究所の研究グループは、新型コロナウイルスなどのRNAウイルスのウイルスゲノム複製やウイルス遺伝子発現に関係する酵素であるRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP:RNA-dependent RNA Polymerase)の中でも、新型コロナウイルスのRdRPを特異的に検出する抗体3種類を開発した。RdRPはウイルス増殖に欠かせない存在であり、新型コロナウイルス感染症治療の標的として注目されているが、コロナウイルスのゲノムRNAの複製や遺伝子発現機構に関しては未解明な部分が多く、RdRPによるウイルスRNAの複製の複製に関しても詳細は解明されていない。
研究グループは、新型コロナウイルスのRdRPを構成するタンパク質である「nsp12」に注目。これを検出する新しいモノクローナル抗体(抗RdRP抗体)を開発した。開発した抗体は「RdMab-2」「RdMab-13」「RdMab-20」の3種類。2003年に流行したSARSコロナウイルスとの構造的な違いに着目して抗体を開発したため、今回開発した3種類の抗体はSARSコロナウイルスには反応せず、新型コロナウイルスのRdRPを特異的に検出できるという。
研究成果は12月10日、ヴァイロロジー・ジャーナル(Virology Journal)誌にオンライン掲載された。
(笹田)
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