フラッシュ2023年5月17日
-
サイバーエージェントが大規模言語モデルを公開、商業利用も可能
by MITテクノロジーレビュー編集部 [MIT Technology Review Japan]サイバーエージェントは2023年5月17日、最大68億パラメータの日本語大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)を、機械学習プラットフォーム「ハギング・フェイス・ハブ(Hugging Face Hub)」で一般公開した。商用利用可能な「CC BY-SA 4.0ライセンス」で提供しており、同モデルをベースとしてチューニングをすることにより、対話型人工知能(AI)などの開発が可能となる。
同社は、ウィキペディア(Wikipedia)およびコモン・クロール(Common Crawl)のオープンな日本語データを用いて同モデルを訓練している。既存の大規模言語モデルのほとんどは英語を中心に学習されており、現状では日本語および日本文化に強いLLMは少ないという。今回の大規模言語モデルは、現時点では日本国内における公開モデルにおいて最大級の規模であり、大規模な日本語データを活かした独自モデルを開発したことで、従来より自然な日本語の文章生成が可能になるとしている。
今回の発表に先立ってサイバーエージェントは、130億パラメーターまでの大規模言語モデルの開発を完了したことを5月11日に発表。同社の「極予測AI」「極予測TD」「極予測LP」などAIを活用した広告クリエイティブ制作領域のサービスにおいて活用を始めている。
(中條)
-
- 人気の記事ランキング
-
- AI can make you more creative—but it has limits 生成AIは人間の創造性を高めるか? 新研究で限界が明らかに
- Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
- A new weather prediction model from Google combines AI with traditional physics グーグルが気象予測で新モデル、機械学習と物理学を統合
- How to fix a Windows PC affected by the global outage 世界規模のウィンドウズPCトラブル、IT部門「最悪の週末」に
- The next generation of mRNA vaccines is on its way 日本で承認された新世代mRNAワクチン、従来とどう違うのか?