フェイスブック、相手に合わせて雑談するチャットボットの新技術
会話の相手と個人的なトピックについて会話することを訓練されたチャットボットは、学習によって他の参加者に関する情報を予測できる。
たとえ人工知能(AI)を搭載しているとしても、たいていのチャットボットは訓練されたこと以外はしゃべれない、不安定なシステムだ。個性や長期記憶を持たないため、チャット・エージェントの大部分は、フライト予約などの特定業務に特化した進化にとどまっている。
フェイスブックAI研究所が発表した新しい論文は、一般的な会話、すなわち雑談の上手なチャットボットを作る方法を示すものだ。クラウドソーシングで依頼された人々が交わした16万4356件の発言からなる新しいデータセットで訓練したフェイスブックのシステムは、メモリー拡張ニューラルネットワーク(memory-augmented neural netowork)にペルソナを格納し、「より個人的かつ具体的で、一貫性がある魅力的な返事」ができるという。
同じ仕組みを使ってこのチャットボットは会話の相手に個人的なトピックに及ぶ質問を投げかけ、それを使って相手の人物モデルを構築できる。人間の評価者は、ペルソナや一貫性といった事項について、このチャットボットよりも人間の対話者の方を依然として高く評価している。だが、映画の会話(世の中に存在する会話の最大のデータセットの1つ)を基に訓練された従来のチャットボットよりも優れているという。
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