KADOKAWA Technology Review
×
【4/24開催】生成AIで自動運転はどう変わるか?イベント参加受付中

ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。

ハンドルもペダルもなし——GMクルーズ、自動運転車をお披露目
Cruise
GM’s Cruise has unveiled a self-driving car with no steering wheel

ハンドルもペダルもなし——GMクルーズ、自動運転車をお披露目

ゼネラルモーターズ(GM)の自律自動車子会社であるクルーズ(Cruise)は、人間のドライバーを一切必要としない未来の電気自動車「オリジン(Origin)」を発表した。このクルマは個人所有を目的としておらず、将来的にスマートフォンから呼び出せる予定だ。だが、公道を走るようになるのはまだしばらく先になりそうだ。

オリジンはどのようなクルマなのか? ハンドルやギア・シャフト、アクセルなどペダルがないため車内は広く、向かい合った座席に6人まで乗車できる。ドアはプログラムによって開く。

とてもすばらしいクルマだが、公道を走るのはいつになるのだろうか? 残念ながら、すぐに街中で見かけるようにはならないようだ。クルーズは「近い将来」、サンフランシスコ市内でオリジンの試験走行を開始すると述べているが、その前にさまざまなな規制をクリアしなければならない。2018年にGMは、公道での走行試験に必要な安全規制である「連邦自動車安全規格(Federal Motor Vehicle Safety Standards)」の免除を申請している。免除はいまだ認められておらず、州政府からの承認も得られていない。また、生産予定台数や、社内テストコースでの試験状況といった情報は明らかになっていない。

加えて、技術的な課題もある。クルーズは、自動運転自動車への期待が低下しつつある現在の状況で、オリジンに搭載されるソフトウェアやセンサーが、都市の極めて複雑な環境において安全な走行を提供することを証明しなければならない。また、アリゾナ州フェニックスですでに完全無人ミニバンを試験しているウェイモ(Waymo)や、来年からテキサス州オースティンで自律型タクシー・サービスの開始を表明しているフォードなど、強力なライバルたちとの競争も待ち受けている。

シャーロット・ジー [Charlotte Jee] 2020.01.23, 17:47
10 Breakthrough Technologies 2024

MITテクノロジーレビューは毎年、世界に真のインパクトを与える有望なテクノロジーを探している。本誌がいま最も重要だと考える進歩を紹介しよう。

記事一覧を見る
MITテクノロジーレビューは有料会員制サイトです
有料会員になると、毎月150本以上更新されるオリジナル記事が読み放題!
【春割】実施中! ひと月あたり1,000円で読み放題
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る