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躁うつ状態でスマホの打ち方に違い、高精度の検出が可能
Gilles Lambert | Unsplash
Mood disorders could be diagnosed by the way you fiddle with your phone

躁うつ状態でスマホの打ち方に違い、高精度の検出が可能

ニューラル・ネットワークでスマートフォンの持ち方やタップのしかたを分析することで、双極性障害を持つ患者のうつ状態や躁状態を検知できる。

研究チームは、双極性障害を持つ被験者とその対照被験者に、キー入力の時間と加速度センサーのデータを収集できる、特注キーボード付きの電話を渡した。その上で、被験者にうつ状態や躁状態を感じているかを自己申告してもらった。

双極性障害を持つ被験者が躁状態やうつ状態に苦しんでいるときのタイピング速度は、常に一定だった。それに比べて双極性障害ではない対照被験者は、いろいろな速さでキーをタイプした。1つ分かったことは、双極性障害の患者はスマホの着信メッセージのような刺激にそれほど反応しないということだ。加速度センサーのデータによると、うつや躁状態の被験者は、ある一定の角度でスマホを持つ傾向があることも分かった。

双極性障害の患者が気分障害で苦しむ時期を推測するため、研究チームは実験から得られた洞察を使ってディープムード(DeepMood)と呼ばれるアルゴリズムを訓練した。ディープムードは多くの場合、1分未満の測定で90%の精度で躁うつ状態を検出できた。

jackie.snow [Jackie Snow] 2018.04.07, 9:27
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