NASA、太陽系外で新惑星を3つ発見
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、トランジット系外惑星探索衛星(TESS)からのデータを使用して、73光年離れた「TOI 270」系で新しい3つの惑星を発見した。TESSは、地球からさほど離れていない宇宙で人類が居住可能な世界を探すために2018年4月に米国航空宇宙局(NASA)が打ち上げた宇宙望遠鏡だ。
3つの惑星は、それぞれの軌道周回によって星の光が周期的に暗くなるおかげで発見された。南天の星座の1つである「がか(画架)座」にあり、矮星TOI 270の周りを非常に高速で回っている。
発見されたのは、地球よりやや大きな小型岩石惑星が1つと、地球の2倍程度の大きさのガス惑星が2つ。3つの惑星はこれまで発見された太陽系外惑星の中でも最小かつ最も地球に近いが、いずれも比較的温暖な気温にもかかわらず、居住には適さないと見られている。大気がおそらく厚く、密度が高すぎるからだ。今回の発見は、ネイチャー・アストロノミー誌の論文で報告された。
TESSはすでに新惑星21個と、居住可能性がある確認中の惑星候補850個を発見しており、そのすべてが太陽系から数十光年以内にあるとMITのジョージ・リッカー博士はニューヨーク・タイムズ紙に語った。「最も楽観的な希望すら大きく超える結果です」とリッカー博士は話した。
MITのカブリ天体物理学・宇宙研究所の博士研究委員で、論文の主筆でもあるマクシミリアン・ギュンター博士によれば、これらの惑星は、地球のような小型岩石惑星と海王星のような氷と岩石で構成される大型ガス惑星がどのように形成されたかという「ミッシング・リンク(空白期間)」を理解するのに役立つ可能性がある。