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おいしい、ヘルシー、環境に優しい食品をAIシェフが考案 This AI Chef Wants to Put You on an Environmentally Conscious Diet

おいしい、ヘルシー、環境に優しい食品をAIシェフが考案

あなたが次に食べるベジバーガーは、ひよこ豆と黒豆、それにひとつまみの人工知能(AI)で作られているかもしれない。

チリのスタートアップ企業ノットカンパニー(NotCompany)は、食事による環境への影響を減らすために、機械学習を使って動物性食品を排除しようとしている。ノットカンパニーのアルゴリズムは補完関係にある材料を組み合わせて、おなじみの味を模した新しいレシピを作ってくれる。

情報サイト「ザ・リンガー」の紹介記事にあるとおり、ノットカンパニーのジュセッペ(Giuseppe)と呼ばれるAIは、環境や健康に与える影響、味を考慮しながら、材料の化学成分、分子構造、栄養成分データセットを調べることで、ぴったりな代替材料を見つけ出す。ノットカンパニーの最初の商品であるマヨネーズは、乳製品を使わずにエンドウ豆、バジル、じゃがいも、菜種油を使って作られた。マヨネーズの次は、チョコレートとギリシャヨーグルトを市場に投入する予定だ。

AIを使って新しいレシピを創り出すことは、まったく新しいアイデアというわけではない。数年前、IBMは使用する材料を勧めたり、新しい料理を考え出したりする技術をワトソン(Watson)ブランドで開発した。AIが考える料理法は完璧ではなかったが、巧妙なからくりではあった。

肉を置き換えることもまた、シリコンバレーでは長らく気に入られている目標だ。代替肉の分野で活動しているスタートアップ企業はいくつかある。インポシブル・フーズ(Impossible Foods)は「血のしたたる」完全菜食バーガーを作り、ハンプトン・クリーク(Hampton Creek)は独自の完全菜食マヨネーズを作っている(ハンプトンは自社の商品を食料品店から買って販売数を水増ししていたスキャンダルによって評判が悪くなった)。

しかしながら、テック指向の食品をめぐっては最近、少し疲れも見られる。最近の研究では肉をなくすことが、多くの人が期待している温室効果ガスの排出削減に繋がらない可能性が示唆され、ハンプトン・クリークの商品は安全性への不安から、大手小売業者ターゲット(Target)の棚から最近外された

ノットカンパニーはジュセッペの用途をほかにも見つけられるかもしれない。まだ社名は明らかにされていないが、あるスキンケア企業が研究開発に活用できないか、興味を持っているという。

 

jackie.snow [Jackie Snow] 2017.11.17, 14:15
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