KADOKAWA Technology Review
×
「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集中!
独占:アリババCTOが語る
AIチップ子会社設立、
量子コンピュータ開発の狙い
VCG | Getty
ニュース Insider Online限定
Why Alibaba is betting big on AI chips and quantum computing

独占:アリババCTOが語る
AIチップ子会社設立、
量子コンピュータ開発の狙い

アリババのCTOがMITテクノロジーレビューの単独取材に応じ、AIチップ子会社の設立、量子コンピューター開発の狙いを語った。 by Yiting Sun2018.09.28

9月下旬に開催された「アリババ・コンピューティング・カンファレンス2018 」。オープニングセレモニーに登壇したアリババ・クラウド(Alibaba Cloud)のサイモン・フー社長は、司会者をステージに呼び、お茶の味見をさせた。

司会者が困った様子で、ほとんど同じにしか見えない茶葉の入った2枚のお皿を見つめていると、フー社長は自分のスマホを取り出した。それぞれのお皿を撮影し、アリババの電子商取引プラットホームであるTモール(Tmall)が開発したアプリに画像を送信した。すると、さまざまな種類の茶葉の違いを認識するように特別に訓練されたアルゴリズムが、2種類の茶葉の識別した。手で焙煎した茶葉と機械によって焙煎した茶葉とを識別して見せたのだ。

アリババの基礎技術研究とビジネスの要求が互いに関係していることを示す、ほんの一例である。アリババは、その後の4日間のカンファレンスで、毎日の生活を便利にするさまざまなテクノロジーを開発するための、さらなる計画を発表した。AIチップ子会社のピントゥ・グー(Pingtou Ge)や量子プロセッサー開発チームの設立などである。

それらすべての研究を率いるのは、アリババ最高技術責任者(CTO)でDAMOアカデミー(DAMO Academy)研究所の所長でもあるジェフ・チャンだ。チャンCTOはカンファレンス会場でMITテクノロジーレビューの取材に応じ、アリババの今後の計画について話してくれた。

——AIチップ子会社を作ったのはなぜですか?

AIチップは私たちに強みをもたらすからです。チップは、ますます特殊用途性を強めています。多くの企業がAIチップを開発していますが、各企業によっ …

こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. AI can make you more creative—but it has limits 生成AIは人間の創造性を高めるか? 新研究で限界が明らかに
  2. Promotion Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2024 「Innovators Under 35 Japan」2024年度候補者募集のお知らせ
  3. A new weather prediction model from Google combines AI with traditional physics グーグルが気象予測で新モデル、機械学習と物理学を統合
  4. How to fix a Windows PC affected by the global outage 世界規模のウィンドウズPCトラブル、IT部門「最悪の週末」に
  5. The next generation of mRNA vaccines is on its way 日本で承認された新世代mRNAワクチン、従来とどう違うのか?
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。2024年も候補者の募集を開始しました。 世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を随時発信中。

特集ページへ
MITTRが選んだ 世界を変える10大技術 2024年版

「ブレークスルー・テクノロジー10」は、人工知能、生物工学、気候変動、コンピューティングなどの分野における重要な技術的進歩を評価するMITテクノロジーレビューの年次企画だ。2024年に注目すべき10のテクノロジーを紹介しよう。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る