心臓内部を自律移動するロボット・カテーテル、「ゴキブリ」に着想
ハーバード大学医科大学院の研究チームが、心臓内部を自律的に移動できるロボット・カテーテルを開発した。ゴキブリの移動にヒントを得たという。 by Charlotte Jee2019.05.10
鼓動する心臓内部の手術は、熟練した外科医の手腕を必要とする複雑で繊細な手術だ。医療スタッフは通常、ジョイスティックとX線または超音波を組み合わせて、カテーテルを体内で慎重に移動させる。
今回初めて、ロボット・カテーテルが心臓内部を自律的に移動できるようになり、とりわけ複雑な手術の実施に役立てられるようになった。このカテーテルは、ある生物が周辺環境を知覚する方法からヒントを得て開発されたもので、外科医らはこの機器を利用して、5匹の生きているブタの心臓の弁の逆流を修復した。
「ネズミはひげを使って壁に触れ、人間は自分が向かう方向を知覚します。ゴキブリは触覚を使います」。サイエンス・ロボティクス(Science Robotics)誌で発表された …
- 人気の記事ランキング
-
- Inside the controversial tree farms powering Apple’s carbon neutral goal 1日100万本の植林が生む 広大な「緑の砂漠」 ブラジル・セラードの光と影
- Synthesia’s AI clones are more expressive than ever. Soon they’ll be able to talk back. 「不気味の谷」越え近づく? 進化した最新AIクローン技術
- This American nuclear company could help India’s thorium dream インドが描いた「トリウムの夢」、米企業の燃料技術で花開くか
- Inside the controversial tree farms powering Apple’s carbon neutral goal 1日100万本の植林が生む 広大な「緑の砂漠」 ブラジル・セラードの光と影