腕の動きを観察して力を加減、人と一緒に働くMITの新しいロボット
マサチューセッツ工科大学(MIT)は、人間の上腕二頭筋に取り付けた筋電計センサーの信号から、その腕の動きを察知するロボットを開発した。ロボットを安全に効率よく人間と協働させるのに有効なアプローチとなる可能性がある。 by Will Knight2019.05.24
ロボットさん、ようこそ、「力こぶショー」へ!
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らは、人間が周囲の物を持ち上げたり動かしたりする際の上腕二頭筋の活動を綿密にモニターするロボットを開発した。しかし、このロボットは人間の上腕二頭筋を単に賞賛しているわけではない。人間と効率よく協働できるシステムを開発するという目論見があるのだ。
「ロボレイズ(RoboRaise)」と名付けられたロボットは、上腕二頭筋に取り付けた筋電計センサーを用いて、その活動をモニターする。機械学習が、それらのセンサーが拾った信号を、人が実際にしている腕の動きと照合する。するとロボットは、筋電計センサーのデータから、腕の動きがわかるようになる。
仕事場のロボットのほとんどは、あまりに鈍く危険なため、人間から隔離して作業をする。しかし最近、ロボットを人間と協働させることへの関心が高まっている。センサーやコンピューター・アルゴリズムの進歩を利用して、ロボットをより安全で賢くしようというのだ。
今回の取り組みは、非常に魅力的なアプローチだ。理論的には、ロボットが人の振る舞いについて、はるかに微細な合図を察知できるようになる可能性を示している。また、人間の行動や意図に、より適合した機械の開発につながるかもしれない。
- 人気の記事ランキング
-
- What’s next for Chinese open-source AI ディープシーク騒動から1年 中国のオープンモデルが 世界の開発者を席巻している
- Promotion Emerging Technology Nite #36 Special 【3/9開催】2026年版「新規事業の発想と作り方」開催のお知らせ
- EVs could be cheaper to own than gas cars in Africa by 2040 アフリカでEVがガソリン車より安くなる日——鍵は「太陽光オフグリッド」
- RFK Jr. follows a carnivore diet. That doesn’t mean you should. 「肉か発酵食品しか食べない」米保健長官が目指す「健康な米国」
- Why EVs are gaining ground in Africa アフリカ初のバッテリー工場も建設中、「次のEV市場」は立ち上がるか?
- ウィル ナイト [Will Knight]米国版 AI担当上級編集者
- MITテクノロジーレビューのAI担当上級編集者です。知性を宿す機械やロボット、自動化について扱うことが多いですが、コンピューティングのほぼすべての側面に関心があります。南ロンドン育ちで、当時最強のシンクレアZX Spectrumで初めてのプログラムコード(無限ループにハマった)を書きました。MITテクノロジーレビュー以前は、ニューサイエンティスト誌のオンライン版編集者でした。もし質問などがあれば、メールを送ってください。
