KADOKAWA Technology Review
×
来れ、若きイノベーター! Innovators Under 35 Japan 2022 応募受付開始。
フェイスブックの暗号通貨「グローバルコイン」は2020年発行か
Associated Press
Facebook is apparently planning to launch its digital currency in early 2020

フェイスブックの暗号通貨「グローバルコイン」は2020年発行か

フェイスブックが秘密裏に取り組んでいるデジタル通貨の立ち上げが、いよいよ大詰めに入りつつあるようだ。「グローバルコイン(GlobalCoin)」という内部名称が明らかになったほか、イングランド銀行総裁や米財務省と会談したり、数十社におよぶ金融会社やインターネットショッピング業者に参加を呼び掛けたりしているという。 by Mike Orcutt2019.05.27

フェイスブックが独自のインターネット通貨を発行するという計画に関する情報が、また外部に流出している。

5月24日にBBCが伝えたところによると、フェイスブックは、「グローバルコイン(GlobalCoin)」という名称(内部名称と思われる)のデジタル通貨を、2020年第1四半期中に「約12カ国」で発行する計画の最終段階にあるという。

BBCによると、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は4月に、イングランド銀行のマーク・カーニー総裁と会談し、「暗号通貨の発行に伴うチャンスとリスクについて話し合った」という。

フェイスブックが米財務省の役員と面会したことや、ウェスタン・ユニオン(Western Union)などの送金サービス会社などと「交渉中」であることも明らかになっている。 フィナンシャル・タイムズ紙は5月23日に、フェイスブックが米国の大手暗号通貨取引所であるコインベース(Coinbase)やジェミニ(Gemini)とも交渉していると報じた

フェイスブックが秘密裏に構築している、おそらくブロックチェーンを基盤としているであろう決済ネットワークについてはこれまでも何度か耳にしてきた。しかし、「グローバルコイン」という内部名称が明らかになったのは、これが初めてだ。

ブルームバーグは12月に、フェイスブックがいわゆるステーブルコイン、つまりその価値を米ドルなどの法定通貨に固定させたデジタル通貨を開発中であると報じた。5月2日にはウォール・ストリート・ジャーナルが、数十社におよぶ金融会社やインターネットショッピング業者に対し、同紙がコードネーム「プロジェクト・リブラ(Project Libra=天秤座計画)」と呼ぶプロジェクトへの参加をフェイスブックが呼びかけていると報道している。ロイターは5月18日、フェイスブックがリブラ・ネットワークと呼ばれる新しいフィンテック企業をスイスで創業したと伝えた

フェイスブックの新しいデジタル通貨が、暗号技術や何らかの形でブロックチェーンを利用しているとしても、多くの暗号通貨支持者たちは、マーケティング戦略としての「暗号通貨」という言葉と、このプロジェクトとの関連をすぐさま否定している。

結局のところ、多くの暗号通貨の支持者たちは、ブロックチェーンを使って大手テック企業の邪魔をしたいのであって、その逆ではないのだ。フェイスブックがネットワーク上でどれだけ主導権を握れるのか、どのようにしてこのプロジェクトから利益を得るつもりなのか、という点に関しては大きな疑問が残ったままだ。 今後の動向に注目だ。

人気の記事ランキング
  1. How China’s biggest online influencers fell from their thrones 桁外れの中国トップ・インフルエンサー、一夜にして転落
  2. Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2022 IU35 Japan 2022候補者募集を開始、今年は医学/生物工学も対象
  3. How censoring China’s open-source coders might backfire 中国版ギットハブ、コードを検閲・遮断か? OSS開発者に衝撃
  4. These materials were meant to revolutionize the solar industry. Why hasn’t it happened? 参入相次ぐ「ペロブスカイト太陽光電池」、実用化はいつ?
  5. Scientists hacked a locust’s brain to sniff out human cancer バッタの脳を改造、人間のがんの「嗅ぎ分け」に成功
マイク オルカット [Mike Orcutt]米国版 准編集者
暗号通貨とブロックチェーンを担当するMITテクノロジーレビューの准編集者です。週2回発行しているブロックチェーンに関する電子メール・ニュースレター「Chain Letter」を含め、「なぜブロックチェーン・テクノロジーが重要なのか? 」という疑問を中心に報道しています。
日本発「世界を変える」35歳未満のイノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

記事一覧を見る
人気の記事ランキング
  1. How China’s biggest online influencers fell from their thrones 桁外れの中国トップ・インフルエンサー、一夜にして転落
  2. Call for entries for Innovators Under 35 Japan 2022 IU35 Japan 2022候補者募集を開始、今年は医学/生物工学も対象
  3. How censoring China’s open-source coders might backfire 中国版ギットハブ、コードを検閲・遮断か? OSS開発者に衝撃
  4. These materials were meant to revolutionize the solar industry. Why hasn’t it happened? 参入相次ぐ「ペロブスカイト太陽光電池」、実用化はいつ?
  5. Scientists hacked a locust’s brain to sniff out human cancer バッタの脳を改造、人間のがんの「嗅ぎ分け」に成功
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.7
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.7世界を変える10大技術 2022年版

パンデミック収束の切り札として期待される「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)飲み薬」、アルファ碁の開発企業が作った「タンパク質構造予測AI」、究極のエネルギー技術として期待が高まる「実用的な核融合炉」など、2022年に最も注目すべきテクノロジー・トレンドを一挙解説。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る