オリオン座のベテルギウスが急速に減光、超新星爆発の兆候か
「冬の大三角形」の一角を占める一等星のベテルギウスが、昨年10月から約2.5倍も暗くなっていることが観測された。超新星爆発(スーパーノバ)を起こす恒星は、その寿命の最後に温度が下がり、膨張することが分かっているため、ベテルギウスは間もなく超新星爆発を起こすのではないかと考えられている。 by Neel V. Patel2020.01.07
ベテルギウスは、夜空に最も明るく輝く星のひとつだ。しかし最近になり、ここ1世紀間よりも光が弱くなり、昨年10月からは2.5倍も暗くなっている。星が急激に暗くなっていくのは、寿命の最終段階に入り、超新星爆発(スーパーノバ)を起こす前によく見られるパターンだ。そのため多くの科学者は、ベテルギウスも間もなく超新星爆発を起こすと考えている。
ベテルギウスは、800万年前から900万年前に誕生した赤色巨星だ。夜空の星の中で9番目に明るい星だったのが、現在は23番目にまで落ちている。星は定期的に明るくなったり暗くなったりするが、急激に暗くなったまま明るくならないのは、通常、爆発する直前に温度が下がり膨張していることを示す兆候だ。650光年ほど彼方にあるベテルギウスは今や、超新星爆発の最有力候補となっている。
ベテルギウスはこの先、おそらくまだ10万年は寿命があるが、暗くなっていくことで、科学者にとっては寿命が終わりかけている星のライフサイクルを研究する新たな機会となる。科学者はこれまで、超新星爆発を起こす前の星を数個しか観測できておらず、そのどれも、これほ …
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