KADOKAWA Technology Review
×
米国でワクチン接種意向に地域差、半数が否定的な郡も
Mary Altaffer/AP
倫理/政策 無料会員限定
Will your neighbors get vaccinated?

米国でワクチン接種意向に地域差、半数が否定的な郡も

米国で新型コロナワクチン接種が始まったが、カーネギーメロン大学の調査によると、米国人の4分の1以上がワクチンを今すぐ接種できるとしても接種しない意向であることが明らかになった。ワクチンを接種したくないと考えている人が半数に達するとみられる郡もある。 by Karen Hao2021.01.24

新型コロナウイルス(SARS CoV-2)のワクチン接種が米国各地で始まる中、そのプロセスは混沌とした悲惨なものとなっている。連邦政府から自力での対策を委ねられた各州は、ワクチンの物流をコントロールするのに四苦八苦しており、ジョージア州、バージニア州、カリフォルニア州など多くの州でスケジュールに大きな遅れが生じている。

しかし、たとえ完璧なサプライチェーンが存在したとしても、別の障害がある。すべての米国人がワクチンを接種したいと思っているわけではないのだ。

米国における最も優秀なインフルエンザ予測チームの1つであるカーネギーメロン大学のデルファイ(Delphi)研究グループがフェイスブックを通じて収集した調査データによると、米国人の4分の1以上がワクチンを今すぐ接種できるとしても接種しない意向であることが明らかになった。ワクチン接種に関する人々の考えは州や郡によって大きく異なる。回答者の中でワクチンを接種したいと答えた人の割合は、ルイジアナ州のテルボンヌ郡が48パーセントで最も低く、バージニア州アーリントン郡が92パーセントで最も高くなっている。

今回の調査の結果は極めて憂慮すべきものだ。ワクチンを接種する人が少なければ少ないほど、より長期にわたりウイルスは国に被害をもたらし続け、人々 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
人気の記事ランキング
  1. The three big unanswered questions about Sora 時間も資金も溶かす? AI動画SNS「Sora」3つの疑問
  2. EV tax credits are dead in the US. Now what? 米EV減税が正式廃止、今後の動きをドイツの先例から予想
日本発「世界を変える」U35イノベーター

MITテクノロジーレビューが20年以上にわたって開催しているグローバル・アワード「Innovators Under 35 」。世界的な課題解決に取り組み、向こう数十年間の未来を形作る若きイノベーターの発掘を目的とするアワードの日本版の最新情報を発信する。

特集ページへ
気候テック企業10 2025

MITテクノロジーレビューは毎年、気候テック分野で注目すべき企業を選出し、その一覧を発表している。 今回で3回目となる本特集では、なぜこれらの企業を選出したのか、そして米国の政治的変化をどのように考慮したのかについても詳しく解説している。併せてお読みいただきたい。

特集ページへ
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る