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極右に人気のSNS「パーラー」、大手テック企業が排除
AP
Amazon has pulled Parler offline

極右に人気のSNS「パーラー」、大手テック企業が排除

パーラーは、グーグルとアップルに続きアマゾンからも見放されたことで、より厳しい逆風にさらされている。 by Charlotte Jee2021.01.13

ソーシャルネットワーク(SNS)アプリ「パーラー(Parler)」は、「言論の自由を保障するソーシャルネットワーク」を自称しているが、1月6日のトランプ大統領(当時)支持者による米連邦議会議事堂襲撃事件の計画の場として広く利用された。アマゾンが利用規約違反を理由として、1月10日夜にホスティング・サービスの提供を停止したことで、パーラーはネット環境を失った。

アマゾンがパーラーに対してホスティング・サービスの提供停止の決定を通知した電子メールのコピーを、バズフィード(buzzfeed)が入手した。メールにはこう記されていた。「最近、貴社のWebサイトにおいてこの種の暴力的コンテンツが着実に増加しており、その全てが当社の利用規約に違反しています。パーラーが、アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services:AWS)の規約を遵守するための効果的なプロセスを持っていないことは明らかです」。パーラーのアプリは、暴力や違法行為を計画するプラットフォームとしてアプリが利用された事実や、アプリの厳格な管理に消極的であることを理由に、グーグルとアップルのアプリ・ストアから削除されており、一層厳しい逆風にさらされていた。

パーラーは2018年、フェイスブックやツイッターから実質的にコンテンツ・モデレーション(監視)を省いたバージョンとして始まった。もともとは過激派のためのWebサイトだったが、バイデン次期大統領が大統領選に勝利して以後、数週間で利用者が急増した。主な資金源は保守派の大口投資家であるレベッカ・マーサーだ。パーラーはヘイト・グループのメンバーや陰謀論者、また他のサイトで利用が禁止された人々の隠れ家となってきた。暴力的な事柄も日常的に公然と書き込まれており、マイク・ペンス副大統領の処刑が呼びかけられたことがある。

パーラーを主要なプラットフォームから排除しようとする動きは、テック業界全体と、トランプ大統領と暴力的な支持者たちとの融和が限界に達した結果のようだ。トランプ大統領は現在、ツイッター、フェイスブック、スポティファイ(Spotify)、グーグル、スナップチャット、インスタグラム、レディット(Reddit)、ツイッチ(Twitch)、ショッピファイ(Shopify)、ティックトック(TikTok)、そしてピンタレストから利用を禁止されている。また、ストライプ(Stripe )はトランプ大統領のキャンペーンWebサイトに対する決済処理サービスを停止した。

別のホスティング・サービス会社が、パーラーにサービス提供を提案することは可能だ。銃乱射事件の犯人が動画や声明を投稿するために利用していたWebサイトのエイトチャン(8chan)は2019年、ホスティング・サービス会社であるクラウドフレア(Cloudflare)から利用を禁止されたが、数週間後には別のプラットフォームで復活した

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米国版ニュースレター「ザ・ダウンロード(The Download)」を担当。政治、行政、テクノロジー分野での記者経験、テックワールド(Techworld)の編集者を経て、MITテクノロジーレビューへ。 記者活動以外に、テック系イベントにおける多様性を支援するベンチャー企業「ジェネオ(Jeneo)」の経営、定期的な講演やBBCへの出演などの活動も行なっている。
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