KADOKAWA Technology Review
×
グーグル「次世代検索エンジン」案、研究チームが考案
Pixabay
知性を宿す機械 無料会員限定
Language models like GPT-3 could herald a new type of search engine

グーグル「次世代検索エンジン」案、研究チームが考案

グーグルの研究チームが、検索エンジンの根本的な改修案を発表した。20年以上にわたって使われてきた『索引付け・回収・順位決定』という仕組みの代わりに、インターネット上の膨大な文書で訓練した大規模言語モデルを使って、ユーザーの問い合わせに自然な言葉で回答するようにしようというものだ。 by Will Douglas Heaven2021.05.17

1998年、スタンフォード大学の大学院生2人が新たな種類の検索エンジンについて説明した論文を発表した。「本論文で私たちは、ハイパーテキストに見られる構造を活用した、『グーグル(Google)』という大規模な検索エンジンの試作型を提示します。グーグルはWebを効率良く移動して索引を付けることで、既存のシステムよりもはるかに満足度の高い検索結果を生み出すように設計されています」。

論文の柱となるイノベーションは「ページランク(PageRank)」というアルゴリズムだった。このアルゴリズムは、Webの他のページとのリンクの状態に基づいてユーザーのクエリ(問い合わせ)との関連性を計算することで、検索結果をランク付けする。ページランクの力を背景にグーグルはインターネットへの入口となり、(論文の筆者だった)セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジは、後に世界最大級となる会社を立ち上げた。

このほど、グーグルの研究チームは検索エンジンの根本的な改修案を発表した。従来のランク付け形式をやめ、「バート(BERT)」や「GPT-3」、もしくはそれらの次世代バージョンのような大型かつ単一の人工知能(AI)言語モデルに置き換えるという内容である。Webページの膨大なリストから情報を探す代わりに、ユーザーの質問に対し、そうしたページで訓練された言語モデルに直接答えさせるというものだ。このアプローチは検索エンジンの仕組みだけでなく、役割や使われ方も変える可能性がある。

インターネット検索の世界では20年以上、大きな変化が起こっていない。Webは爆発的に成長しているが、検索エンジンの速度や正確性も向上している。現在は検索結果の順位付けにAIが使用されており、グーグルはバートを使 …

こちらは会員限定の記事です。
メールアドレスの登録で続きを読めます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
こちらは有料会員限定の記事です。
有料会員になると制限なしにご利用いただけます。
有料会員にはメリットがいっぱい!
  1. 毎月120本以上更新されるオリジナル記事で、人工知能から遺伝子療法まで、先端テクノロジーの最新動向がわかる。
  2. オリジナル記事をテーマ別に再構成したPDFファイル「eムック」を毎月配信。
    重要テーマが押さえられる。
  3. 各分野のキーパーソンを招いたトークイベント、関連セミナーに優待価格でご招待。
日本発「世界を変える」35歳未満のイノベーター

MITテクノロジーレビューが主催するグローバル・アワード「Innovators Under 35 」の日本版が候補者を募集している。特定の分野や業界だけでなく、世界全体の重要な課題を解決するイノベーターを発信していく。

記事一覧を見る
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.4/Summer 2021
MITテクノロジーレビュー[日本版] Vol.4/Summer 202110 Breakthrough Technologies

新型コロナウイルス・ワクチンの開発で脚光を浴びた「メッセンジャーRNA」技術から、人間並みの文章を自在に生成できる人工知能(AI)技術「GPT-3」、電気自動車(EV)普及の鍵を握る「次世代バッテリー」まで。MITテクノロジーレビューが選んだ「世界を変える10大テクノロジー」。

詳細を見る
フォローしてください重要なテクノロジーとイノベーションのニュースをSNSやメールで受け取る