オープンAIのCEOが語る「DALL-E2」から学んだこと、これからのこと
GPT-3やDALL-E 2を生み出したAI企業、オープンAI(OpenAI)のサム・アルトマンCEOにインタビュー。革新的な画像生成モデルから得た3つの教訓と、オープンAIが今後目指す方向性を語った。 by Will Douglas Heaven2022.12.22
サンフランシスコを拠点とするオープンAI(OpenAI)のサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は、2015年にイーロン・マスクらとオープンAIを共同設立して以来、同社の中心的存在であり続けている。人工知能(AI)の未来と、そこにたどり着く方法に対するアルトマンCEOのビジョンは、オープンAIだけでなく、一般的なAI研究の方向性にも影響を与えてきた。オープンAIは2020年にGPT-3を発表し、大規模言語モデル時代の到来を告げた。そして2022年、画像生成モデル「DALL-E 2(ダリー2)」のリリースによって、AIにおける重大な議題を再び設定した。
4月に安価な料金設定による招待制で提供が始まって以来、DALL-E 2は創造性とイノベーションの爆発をもたらし、それは現在も続いている。すぐに、他のモデルが続々とリリースされた。より優れていたり、自由に使えたり、応用できたりするモデルだ。しかし、始まりはDALL-E 2からだ。AI分野だけでなく、今後数年にわたって社会や文化にも痕跡を残す1年の、最初の驚愕の瞬間をDALL-E 2がもたらしたのだ。アルトマンCEOが認めているように、影響はポジティブなものだけではない。
DALL-E 2から何を学んだか? アルトマンCEOに尋ねた。「次の10年がAIにとってどのようなものになるのか、一連の重要な教訓があると思っています」とアルトマンCEOは話す。
なお、この記事は、発言の趣旨を明確にし、長さを調整するため、編集されている。
以下は、サム・アルトマンCEO自身が語った内容だ。
◆
1.DALL-E 2が大きな影響を及ぼした理由
写真のようなリアルな画像を生成する能力において、DALL-E 2は限界を超えたと思います。それだけではなく、写実的ではない画像についても、作成の意図を十分に理解し、物事を新しい方法で組み合わせ、知性を感じさせるものを作り出します。DALL-E 1にはなかったことです。 …
- 人気の記事ランキング
-
- Google’s antitrust gut punch and the Trump wild card グーグルに帝国解体の危機、米司法省がクローム売却も要求
- Promotion MITTR Emerging Technology Nite #31 MITTR主催「再考ゲーミフィケーション」開催のご案内
- These AI Minecraft characters did weirdly human stuff all on their own マイクラ内に「AI文明」、 1000体のエージェントが 仕事、宗教、税制まで作った
- What’s next for NASA’s giant moon rocket? NASA巨大ロケット、 スペースX台頭で存続危機に 命運握るトランプ&マスク
- This startup is getting closer to bringing next-generation nuclear to the grid 次世代原子炉のカイロス、商用化へ前進 グーグルと大型契約も