地球外生命体からのメッセージはどう解読したらいいのか?
もし人類が地球外の知的生命体からメッセージを受け取ったら、どうやって解読すればよいのだろうか。ある研究者は、ツイッターとフェイスブックを使って興味深い実験を実施した。 by Emerging Technology from the arXiv2017.06.23
1961年、米国ウェストバージニア州のグリーンバンク(Green Bank )電波天文台に少人数の科学者が集まり、地球外知的生命体探査(SETI)について議論した。主催者の1人であったフランク・ドレイクが会議の場で披露した「ドレイクの方程式」は、宇宙のどこかに知的生命体がいる可能性を示すものとして、今や有名である。しかし、ドレイクが併せて、ある実験をしたことはさほど知られていない。
ドレイクは会議の参加者に次のような質問をした。もし人類が宇宙からメッセージを受信した場合、共通の言語を持っていないと仮定して、どうすればメッセージを解読できるだろうか。同様に、人類が宇宙に向けてメッセージを送信したい場合、どのようにメッセージを組み立てるべきなのか。
この問題を探究するため、ドレイクは自分自身でメッセージを作成し、会議の参加者たちに解読するように呼びかけた。そしてドレイクは、同じ暗号で書かれた1つの返事を受け取った。メッセージは解読されたのだ。その後、ドレイクは、同じメッセージをアマチュア向けの電子工学雑誌に公表し、およそ1年後に、読者から正しい解答の手紙を受け取った。
これら一連の出来事は、興味深いアイデアを提示している。今後、もし宇宙からメッセージを受信することがあった場合、選択肢のひとつとして、ソーシャルメディアを通じてメッセージを公開し、世界中の頭脳を結び付けて解読することが考えられるのだ。
2016年、ドイツのマックス・プランク太陽系研究所のレネ・ヘラー博士が、このアイデアを実際に試してみた。地球外文明からの疑似的なメッセージを作成してツイッターとフェイスブックに公開し、世界中の人々に解読を呼びかけたのだ。「2016年4月26日火曜日に、偽のSETIメッセージをツイッターとフェイスブックのソーシャルメディアに投稿し、『SETI解読チャレンジ』と名付けました」(ヘラー博士)。
現在、ヘラー博士はSETI解読チャレンジの結果を公表し、異星人が作ったように見える暗号を、人々が力を合わせて解読した経緯について示している。
SETI解読チャレンジは、地球から約50光年離れた位置にある固定された未知の発信元から、一連の電波パルスとしてメッセージを受信したと仮定している。電波パルスを受信したのは、周波数452.13 メガヘルツ(MHz)付近の狭帯域である。この周波数に円周率をかけると、中性水素原子のエネルギー状態の変化に伴って放射される電波の周波数になる。
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